ビデオ会議システムメーカーのライフサイズ・コミュニケーションズ(小幡修・カントリーセールスマネージャー)は、国内総販売代理店の日立ハイテクノロジーズ(大林秀仁社長)と共同で、SMB(中堅・中小企業)市場の開拓を図る。低価格の製品を市場投入したことを手始めに、全国にわたる販売網の構築を目指しており、販社の確保を進める。

日立ハイテク経由で販売網の構築へ

 ライフサイズが日立ハイテクとパートナーシップを組んだのは2006年。以来、日立ハイテクが国内の総販売代理店として直販や間接販売で需要を開拓している。これまでユーザー企業として獲得したのは、多くの拠点を抱える企業が気軽にコミュニケーションを図るために導入するといったビデオ会議システムの特性から、多くの拠点をもつ大企業が中心だった。

ライフサイズの小幡修・カントリーセールスマネージャー(右)と日立ハイテクの今村秀行・部長代理

 しかし、ライフサイズでは「先行き不透明な市況感から、出張費の削減を進める企業は規模の大小を問わない。支店や支社をもつSMBでもコスト削減のためにビデオ会議システムの導入を意識し始めている」(小幡・カントリーセールスマネージャー)とみている。ライフサイズは、このほど39万8000円からと低価格に設定した「LifeSize Passport」シリーズを市場投入。そこで、「SMBを新規開拓するための販社が必要」(日立ハイテクの今村秀行・ITソリューション営業本部ネットソリューション部長代理)と判断し、全国網で拡販が可能なベンダーの確保に乗り出した。

 販社として確保しようとしているのは事務機系ベンダーだ。「ライフサイズの技術をOEM(相手ブランドによる製品供給)することで、自社ブランドで売り出すことを提案している」(日立ハイテクの今村部長代理)という。現段階では社名を明かせないものの、「近いうちに契約を締結したい」考えを示す。

 新製品の「Passport」シリーズは、幅20cm、奥行き12cm、高さ3cmという手のひらサイズが売り。会議室がないSMBが社内のさまざまな場所で使ったり、外出の多い担当者が持ち運ぶなどといった用途を想定している。音声通話サービス「Skype」との接続も可能で、社内に設置した「Passport」を核に、外出先でインターネットが通じる場所から複数の営業担当者がSkypeを通じて会議することにも活用できる。

 ライフサイズの日本市場での売上高は、昨年度(08年12月期)に前年比2倍以上の成長をみせた。日立ハイテクでは、「ライフサイズ製品の販売で、今まで以上の成長は期待できる」(今村部長代理)と自信をみせる。(佐相彰彦)