富士通の社長が突然退任してから3か月が過ぎた。病気療養を理由に退任した野副州旦・前社長に代わり「暫定社長」に就いた間塚道義・会長兼社長は、12月末にBCNの取材に応え、具体的な表現を避けながら、現行の中期経営計画で定めた目標を断行すると明言した。

 しかし、具体策は、今年度(2010年3月期)末にも着任することが予想される新社長に託す考えだ。時期、体制などに関するインタビューの内容は以下の通り。

――突然のトップ交代には驚きました。会長と社長職を兼務することになった2009年は、間塚さんにとって激動の年だったと思います。まずは、09年の富士通を振り返っていただきましょう。

間塚 09年は構造改革を断行した年。「やることはしっかりやった」と思っています。2010年は前向きな施策をどんどん出していこう、と思っています。IT業界の回復時期は読めないというのが本音ですが、(回復の)兆しはあります。10年度(11年3月期)の第1四半期(10年4~6月)には、たぶん好転しているのではないかとみており、中期経営計画で定めた目標達成に向けてしっかりと手を打ちます。

――未曾有の危機といわれる現在、企業経営に求められる姿勢とはどんなものと考えておられますか。

間塚 ユーザー視点に尽きます。ユーザー企業・団体のニーズを聞いて、単純にそれを具現化するだけではなく、ユーザーの経営目標や事業方針を理解し、今後の成長を支える新しいシステムを、ともに知恵を出し合って考え、新たな価値を提供していくことが必要だと感じています。

――社長交代会見の際、「暫定社長」を明言し、自身の後任選定を下期に進める方針を示しました。来年度には、新たな人材が社長のポストに座っていることになるのでしょうか。

間塚 確かに指名委員会をすでに数回開催し、私に代わる新たなトップの選定を進めています。しかし、誰が、いつなるのかは、まったく決まっていません。クラウドの台頭など、新しい流れのなかで経営の舵をとるには、やはり新しい考えをもつ人が適していますので、しかるべきタイミングで新たなトップに任せようと思っています。

(詳細は「週刊BCN」2010年1月4日付 Vol.1315「Key Person」に掲載)
2010年、前向きな施策を打つ

「2010年の第1四半期(4~6月)には、IT業界の景気が好転しているはず」と語る富士通の間塚道義・会長兼社長