立ち話

富士通 野副州旦社長

2009/01/26 15:38

週刊BCN 2009年01月26日vol.1269掲載

▽…1月中旬に開催した富士通の報道機関向け懇親会。冒頭に挨拶した野副州旦社長(写真)は、世界同時不況の影響や、その日に新聞報道された東芝へのHDD事業売却話などについて言及した。

▽…景気については、「予測を飛び越えてかなり状況は厳しいと感じている。年末年始にかけて多くの経営者に話を聞いたが、「(市場環境が)良いと答えたトップは一人もいない」と話した。

▽…一方、HDD事業については「報道があったことで朝から問い合わせが殺到した。書かれたことで交渉に影響があるかもしれない」と笑顔を交えて話した。

▽…新春とあってか、この日の野副社長は口が滑らかで、自身のプライベートな部分についても言及。家庭生活を守るうえで、報道関係者に一つ注文を出した。

▽…「私は、企業人、社会人である前に一人の家庭人だと思っている! 平日はなるべく対応するので、週末の自宅取材(夜回り)は配慮してほしい……。まだ引っ越して2年ほどしか経っておらず、近所には私を知らない人も多い。近隣の住民に迷惑がかかってしまうし、警察にも『何かあったら言ってください』と心配されている」(笑)。

▽…「夜回り」とは、記者が記事を書くための裏づけを取ったり、コメントをもらうために、有力者の自宅まで押し掛けて取材する手法。皮肉もこめられていたのかは定かではないが、会場の笑いを誘っていた。(木村剛士)
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