第4のITスキル標準と呼ばれるIT検証産業協会(IVIA=アイビア)が推進する「IT検証技術認定(IVEC=アイベック)」の試験が4月25日、東京など全国4会場で行われる。国際競争力を発揮するうえで、国内ソフトウェア開発の現場では、品質とコスト問題を両立させるために第三者検証によるテスト工程の充実と効率化が差し迫った課題となっている。国内公的機関で、テストエンジニア向けのスキル標準が体系化準備が進むなかで、この試験が実施される。IVIAでは今回、1開催一回あたり過去最高となる500人の受験者を見込んでいる。

次なるIT産業づくりを本格化

倉田克徳 理事
 IVECは、パッケージソフトや組み込みソフトなどを開発する検証の各プロセスに関わるテストエンジニアやプロジェクトマネージャーなどが必要とする知識とスキルをキャリアレベルで可視化した「検証技術者認定制度」だ。認定試験は春と秋の年2回実施。「知識試験」と呼ぶ筆記試験に合格すると「実務トレーニング」を受け、これを修了すると認定者としての資格を得る。

 今回の試験は、東京、大阪、名古屋、札幌で開催。一般個人は3月30日まで、団体であれば4月5日まで応募可能だ。IVEC認定試験は2007年に開始され、これまでに約2100人が受験しており、年々注目度が高まっている。

 IVIAでIVECの担当責任者である倉田克徳理事(エス・キュー・シー社長)は「国内のテスト工程などソフト開発が中国やインドなどオフショアへ流れる傾向にある。そのため、第三者検証を国内産業として定着させたい。テスト技術(スキル)を可視化し、安心して国内ベンダーに発注できるようにする」と、試験会場や回数を増やし、受験者数を5年後の2015年には現在の4倍弱に相当する年間2000人に増やす考えだ。

 現在、情報処理推進機構(IPA)とIPAソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)は、ITスキル標準(ITSS)、組込スキル標準(ETSS)、情報システムユーザースキル標準(UISS)に次ぐスキル標準として、テストエンジニア向けのスキル標準体系を策定中だ。同体系は、SECやIVIA、ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)が共同開発している。そのなかでもIVECは、より実務的な認定制度として位置づけられている。

 国内ソフト開発では、開発コストの削減要求が高まり、「オフショア開発」に依存する傾向が強まっている。しかし、IVIA理事の藤井洋一・日本ナレッジ社長は「日本のソフト開発が世界で生き残るには、もう一度、『Made in Japan』の品質に着目すべきだ」と話す。コスト削減と品質を両立させるため、テスト産業を拡大してソフト開発の“国内回帰”を促す必要がありそうだ。(谷畑良胤)