【大連発】中国・大連市の「大連ソフトウェアパーク」内にあるOKIデータ(杉本晴重社長)のソフトウェア開発子会社、日沖信息(大連)有限公司(ODD、伊東和彦・菫事兼総経理)は、設立5年弱で、同社で製造するLED(発光ダイオード)プリンタと複合機の大多数のソフト開発を担当する重要拠点として存在感を高めている。現地の大学を卒業した人材を積極的に採用して「現地化」を進めるため、技術者指導・育成を続けてきたが、ここにきてソフトの仕様を固める上流工程以外の工程を担うようになった。

伊東和彦・菫事兼総経理
 日沖信息は、モノクロLEDプリンタのファーム、ドライバ、ユーティリティ、インストーラなどのソフト開発のほか、アジア・オセアニア地域向けのカラーLEDプリンタ、複合機の現地語化や特定ユーザーへのカスタマイズ案件に対応している。現在、モノクロLEDプリンタ関連のソフト開発とカスタマイズは、ほぼすべてが日沖信息で担当するまでになっている。

 人件費が安価な大連でのソフト開発を拡大し、製造原価の低減を図るため、OKIデータは日沖信息の人材育成体制を整えてきた。伊東・菫事兼総経理は「これまでは、日本でソフト設計し、大連でコーディングする程度までだった。しかし、ここにきて経験年数2年でひと通りの技術を習得できる体制が整った」としており、世界に向けて販売されるOKI製品のソフト開発についてより迅速に対応できる体制を敷く。現在、日沖信息の人員は、正社員が約170人、大連ソフトウェアパーク内の外注人員が約30人の体制。技術者は、ほとんどが地元の大連理工大学や大連東北大学などを卒業した人材を採用している。

 一方、中国市場向けでは、販売子会社の日沖商業(北京)有限公司が中国内の企業などへ拡販している。08年には、OA機器販売大手の泰和科技とLEDプリンタ・複合機分野で販売提携した。このため、大連の開発子会社では「中国向けのカスタマイズ案件が増えるため、さらなる高度人材育成を施す」(伊東・菫事兼総経理)と、成長著しい中国市場への対応も強化する。(谷畑良胤)

大連の子会社では、世界のOKIデータ技術者が一堂に会し、年に数度の会議が開かれる