ピー・シー・エー(PCA、水谷学社長)の主力商材の一つである中堅・中小企業(SMB)向けERP(統合基幹業務システム)「PCA Dream21」の販売が回復基調にあることが分かった。

 リーマン・ショックに端を発する世界同時不況の影響を受け、これまで「PCA Dream21」の売り上げは落ち込んでいたが、2010年度(11年度3月期)第1四半期の連結業績では、前年同期比30%増を記録した。ユーザー企業のIT投資意欲の改善が導入を後押ししたようだ。「リーマン・ショック以降の景気の回復が大きい。営業案件も増え始めた。昨年、『PCA Dream21』の販売状況は酷かっただけに、その反動で大きな伸びをみせている」。折登泰樹・専務取締役営業本部長は第1四半期を振り返ってこう話す。

 このほか第1四半期は、前年同期比200%増を記録した「PCA for SaaS」を筆頭に、基幹業務パッケージソフト「PCA 9V.2 R7シリーズ」は10%増、「PCA 公益法人会計シリーズ」は20%増などと、軒並み売り上げが増加した。

 「PCA Dream21」は、オービックビジネスコンサルタント(OBC)やOSK、富士通といった上位陣の牙城をなかなか崩せない状況が続いている。シェアの拡大に向け、「17モジュール構想」を掲げており、新規モジュールの開発を急ぐ。「PCA Dream21」は、ここ数年、業務モジュールのラインアップ不足から、売り上げの伸びが鈍化していた。開発体制は、10年ぶりの新アーキテクチャを採用して開発に取り組んでいる「Xシリーズ」(仮称)の10年度末のローンチを契機に、さらに強化する方針。営業体制は、従来から強みとしてきた西日本の地域を中心に増員して拡販を進める。(信澤健太)