リコー(近藤史朗社長)、販売会社リコージャパン(畠中健二社長)を中心とするリコーグループとマイクロソフト(樋口泰行社長)が、クラウドサービスでの提携を発表した。リコージャパンの畠中健二社長は、「マイクロソフトのクラウドサービスと、リコーグループのオンプレミスのサポートサービスを組み合わせて、進化したクラウドサービスの価値を提供する」と話す。

 提携では、リコーグループのオンプレミスのサポートサービスと、マイクロソフトの企業向けクラウドサービスを中小企業向けに展開。これによって、リコージャパンは、3年間で全国20万ユーザーに提供することを目指す。また、マイクロソフト製品の年間売上を、現在の倍となる200億円規模にまで拡大する。

 これまでリコーグループは、クライアント製品であるWindows、Officeのライセンスを中心に販売していた。近年、ソリューションビジネス分野でマイクロソフトとの関係を強化してきた経緯がある。

 「われわれの顧客は、日本だけでなく世界中にいる。蓄積したノウハウのグローバルな展開に一緒に取り組んでいけたらいい」(マイクロソフトの樋口社長)として、日本の実績次第で、グローバルでも同様のクラウドサービスが実現しそうだ。

 提携では、リコーグループの中企業向け情報システム構築・保守サービス「NETBegin BBパック Select」とマイクロソフトの「Office Professional Plus」や「Exchange Online」、「SharePoint Online」「Lync Online」といった統合コミュニケーション、コラボレーションサービス群を組み合わせて販売する。リコーグループが統合コミュニケーション、コラボレーションサービス群の導入支援からヘルプデスクまでをワンストップで提供する。

 ネットワーク構築からサポートサービスまでワンストップで提供する「NETBegin BBパック Select」は、「中小企業のネットワーク運用管理の手間を省くことができ、発売以来、右肩上がりに伸びている」(リコージャパンの畠中社長)という。2011年3月末時点で、10万ユーザーの導入を見込んでいる。さらに、クラウドとの連携も含めた新商品の拡充を進めている。

 マイクロソフトは、「中小におけるクラウド導入ニーズは高まっているものの、地域でクラウドに対する情報や、地場で対応できるパートナーが不足しているなど、課題があった」(樋口社長)と認識。中小へのアプローチに強いリコーグループと提携すれば、グループのもつ全国的な販売・サービス網でクラウドサービスを拡大できる。また、「(リコーグループにとっては)さまざまな製品をワンストップで提供することで、急成長するBBパックの販売で単価アップを実現でき、ビジネスの効率化にもつながる」(樋口社長)とメリットを話す。

 将来は、スマートフォンやMFPといった機器とクラウドの連携で、新しい付加価値の提供を模索していく計画もあって、両者の協業体制に注目が集まる。(鍋島蓉子)

リコージャパンの畠中健二社長(左)、マイクロソフトの樋口泰行社長