リコー(近藤史朗社長)は2010年7月1日付で、国内販売会社7社を統合させ新会社「リコージャパン」を設立する。

 再編対象の販社と組織は、リコー北海道、リコー東北、リコー販売、リコー中部、リコー関西、リコー中国、リコー九州の7社とリコー本社の販売事業本部。現在の「販社7社体制」は2008年7月、地区別に全国販社28社(北海道を除く)を大再編してでき上がった。この年の12月、「週刊BCN」の単独取材に応じた近藤社長は、今後の再編の可能性について「ノーコメント」と、再々編を否定も肯定もしていなかった。このため、再度のリストラ策はあり得ると予想していた。

 前回の再編時は、再編の主な理由として「多くの国内大手企業が、地域支社・事業所でプリンタ購入をせず、東京などの本社で一括購入される」(近藤社長)と、顧客の購買傾向が変化しているため、地区別の販売機能が不要になりつつあるとの見解を述べていた。また、再編でオペレーションが一極集中化することによるコスト削減効果を見越した。今回の再々編も、これが大きな理由の1つであるとみられる。ただ、今回の再々編が前回と異なるのは、プリンタ業界の置かれている現状に起因する。

 同社は、プリンタ機器販売やサプライの「アフターマーケット」の減少傾向にある。競合他社を食っていかなければ成長はない状況だ。「新たな成長エンジン」を探さない限り成長し続けるには限界があった。

 今回の同社発表では、「新たな成長エンジン」として、オフィストータル改善サービスや遠隔コミュニケーション支援サービス、マネージドサービスなどを掲げた。現在のところ、これらを販社7社がすべてこなすノウハウを持ち得ていない。このノウハウを全国へ波及させるためにも、本社の「販売事業本部」を加え、一括して一気に習得していこうという狙いがある。

 リコーには現在、「リコー・リストラクチャリング・グロース・プロジェクト(CRGP)」という戦略を推進している。モノ売りからサービス売りへ業態変革していく上で、「筋肉質になる」(近藤社長)ことは必須と考えてのことだ。今回の再々編は、その一環で進められたと思われる。(谷畑良胤)