シンクライアントを提供するワイズテクノロジー(松浦淳代表)は、東日本大震災による節電対策やBCP(事業継続計画)の需要拡大をカンフル剤として、このところ事業を大きく伸ばしている。今年度(2012年3月期)の売上見通しは2500万ドル(約19億2500万円)と、前年度比でおよそ2.5倍の成長を見込んでいる。

米ワイズテクノロジーのターカン・マナーCEO

 10月3日、米国本社のターカン・マナーCEOが来日し、記者会見で日本法人の売上実績を公開。マナーCEOは、2010年度、およそ1000万ドルだった売上高を今年度に2500万ドルに拡大するという計画を示した。ワイズテクノロジーのシンクライアント事業を刺激しているのは、節電への対応や、在宅勤務を目指したITインフラ整備といったユーザー企業の動きだ。

 マナーCEOは「当社はここ数年、グローバルでも高い成長率を記録しているが、東日本大震災後、とく日本でのビジネスが活発になっている」と、市場の勢いを受けて、来年度以降のさらなる事業拡大への意欲をみせた。 

日本法人の松浦淳代表

 ワイズテクノロジーはシンクライアントのハードウェアだけでなく、シンクライアント端末向けの管理ソフトなど、ソフトウェアも積極的に展開している。日本法人の製品別売上構成では、ハードが7割、ソフトが3割を占めているという。松浦淳代表は、「今後、事業を伸ばすために、ソフトウェアの割合を引き上げる」と方針を語った。

 同社は、年内をめどに製品のラインアップを拡充。ローエンド向けモデルを含めたシンクライアント端末3機種の発売に加え、デスクトップへのリモートアクセスを実現するクライアントソフト「PocketCloud Enterprise」を投入する。(ゼンフ ミシャ)