大手SIerのTIS(桑野徹社長)グループで、中国でアニメーション制作を手がける天津索浪数字軟件技術有限公司(河内龍総経理)は、中国で市場開拓すべく、新しい分野へのアニメーション提供を視野に入れている。

 天津索浪数字は、06年5月に南開大学とデジタルハリウッドが共同で高級デジタルメディア人材を育てるべく設立した企業。デジタルハリウッドと、中国の重点11大学の一つである南開大学とも国策としてのアニメーション分野の強化という思いが一致したことから、設立に至った。索浪数字の河内龍総経理は「一般のIT教育ビジネスではなく、違う分野を手がけようと考えた」と話す。

 現在は、コンピュータグラフィックス(CG)や、アニメーションの制作を手がけている。日本からの売り上げが90%を占めており、日本のアニメーション会社やパチンコ関連企業など、現在35社との取引がある。

 中国のアニメーションやCGについての正確な統計はないが、06年に国務院が「5~10年の間に世界でも有数のアニメ大国にしていく」との通達を出したことから、市場の成長が期待できる。

 今後は、中国からの仕事の比重を高めることが目標。単価が決して高くないことが課題だが、今後の普及・拡大のタイミングをみて、新しい市場を狙う。「例えば、映像を活用した展示場や、科学館などで流す映像など、日本のアニメ制作ノウハウで、オリジナルアニメを制作して市場を開拓していきたい」(河内総経理)と意気込んでいる。(鍋島蓉子)