富士通(山本正已社長)は、呉医療センター(広島県呉市)の医療情報システムを、仮想化技術でシンクライアント方式のシステムに全面刷新したと発表した。

 新システムでは、富士通の電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN(ホープ/イージーメイン)-GX」を中核に、約35部門のシステムを連携させた。セキュリティ確保のため、電子カルテシステムとインターネットにつながる情報系システムを、完全に分離した二つのクライアント仮想化環境に分けて管理している。

 それぞれのシステムへのアクセス時には、端末からICカード認証によるシングルサインオンで二つの仮想サーバーにアクセス。電子カルテのほか、ウェブブラウザや電子メールなどのインターネットも同一の端末で利用することができる。

 接触型のICカード認証によるユーザー・ローミング機能をもつシンクライアント方式を採用。職員は仮想サーバー上のアプリケーションを実行することで、外来診察室で電子カルテを参照しながら文書を途中まで作成し、病棟のナースステーションで別の端末を使って作業を続けることができる。情報系システムの仮想サーバーから自分のファイルを呼び出すこともできる。

シンクライアント方式を活用した新システム(イメージ)

 仮想化技術によるサーバー統合でCO2の排出量を従来比で約6割、シンクライアント方式による端末のCO2排出量を従来比で約7割削減できる見込み。(信澤健太)