日本IBMのグループウェア「Lotus Notes/Domino」シリーズのライセンス販売数が増えている。従業員数1000人以下の中堅・中小企業向けの「Domino Express」の実質的な機能強化を行ったところ、2011年4~9月末までのDomino Expressのライセンス販売数が前年同期のおよそ5倍に増えた。中堅・中小ユーザーを中心に割安感が強まったことが販売増につながっている。

伊藤瑞穂部長
 Lotus Notes/DominoシリーズのDomino Express版は、通常製品を3年継続して使った場合に比べて、ライセンス料がおおむね3分の1ほど割安になる。国内のグループウェア市場は成熟度が増し、さらに初期投資コストがほとんどかからないクラウド型サービスが台頭。こうしたなかで日本IBMは、Express版のキャンペーンで主に中堅・中小ユーザー領域のシェア拡大を進める施策を打ってきた。

 グループウェアの先駆けであるLotus Notes/Dominoは、とりわけ大手企業ユーザーを中心に高いシェアをもつ。一方で、「中堅・中小企業には割高だというイメージを抱かれがち」(伊藤瑞穂・Lotus事業部パートナー営業部長)という状況を払拭するために、Domino Express版で割安感を訴求している。また、通常版と同様に、Express版にもミニブログやSNSなどの企業内ソーシャルサービス機能を拡充することで差異化を図る。TwitterやFacebookなどと同等の利便性の高いソーシャルサービスを、「企業ユーザーがセキュアに使えるように、Notesの機能として独自につくり込んだ」(伊藤部長)ものだ。

 クラウドサービスに対しては、当面は販売パートナーが運用するデータセンターを活用するなどして対応を進める。Domino Expressの販売が好調なことから、Lotus Notes/Domino事業全体でも今年1~12月期で前年比10%ほどライセンス販売額が増える見込み。(安藤章司)