TKC(角一幸社長)は、2013年1月7日、会計・給与・請求システム「e21まいスター」の新シリーズとして、個人事業主を対象とする「e21まいスター個人事業用」の提供を開始した。従来、十分に開拓が進んでこなかった個人事業主市場を掘り起こし、自計化率の向上を目指す。

TKC
伊藤義久執行役員
 「e21まいスター」は、年商1億円未満、従業員10名以下の小規模企業を対象とするシステム。「個人事業用」は、法人に適用される機能を一部省略しているほかは、基本的には「e21まいスター」と同様に「しっかり会計」「あんしん給与」「かんたん請求」「玉手箱」の四つの機能を提供する。「玉手箱」は、ホームページを簡単に作成できる「BESTビジネス」や年賀状・はがき作成サービスの「玉手箱ポスコミ」などの付加機能を実装している。順次、機能を追加する予定だ。

 2012年4月から提供している「e21まいスター」は、すでに1万1000社以上の企業が導入している。手書き処理やパソコン会計ソフトからの移行が90%程度を占める。この理由について、TKCの伊藤義久・執行役員営業企画本部長は、「会計と給与、請求の機能をワンパッケージで提供している。しかも従来製品よりも安価で、バージョンアップは無料だからではないか」と分析する。

 年商1億~5億円の企業向けシステムである「FX2」とはユーザーインターフェースが大きく異なり、アイコンメニューを用意している。現金・預金取引を会計日記帳・出納帳のイメージで入力できる。部門別管理はできない。

 伊藤執行役員は、「今年3月に中小企業金融円滑化法が期限切れとなるなかで、適時に正確な会計帳簿を作成することは今後ますます重要となる。金融機関への対策となり、企業存続の糧となるはずだ」と、販売にかける意気込みを話す。前提となるのが、「訂正・削除履歴の確保」だ。巡回監査が完了した後、すべてのデータが修正できなくなるし、もし誤りがあれば、履歴を残して修正する。

 目標は、シリーズ合計で2014年9月30日までに2万1000社の導入。現在、「FX2」を利用している個人事業主は少なくない。記帳代行を含めると、約6万人に及ぶ。こうした層の導入も見込む。(信澤健太)