北海道日立システムズ(巽謙治社長)は、4月25日、北海道庁主導で設立されたHARP(久保田俊昭代表取締役)の「北海道自治体クラウドサービス」を通じて提供するSaaS型の総合行政情報システムを、北海道の豊頃町が4月1日に利用を開始したと発表した。

 「北海道自治体クラウドサービス」は、北海道モデル標準に準拠した電子行政サービスを、HARP構想(北海道電子自治体プラットフォーム構想)の実現に向けてHARPが道内の自治体に提供しているもの。共同利用ネットワーク回線「北海道LGWANアクセス回線通信サービス」の利用などによって、信頼性の高いサービスを提供している。

 北海道日立システムズでは、日立製作所(中西宏明社長)のハードウェア・ミドルウェア、日立システムズ(高橋直也社長)の「e-ADWORLD2/SaaS」、日立公共システムエンジニアリング(建部清美社長)の自治体向け財務会計システム「e-財務」を使って、北海道モデル標準に準拠してデータセンターに構築したSaaS型の総合行政システムを、HARPの「北海道自治体クラウドサービス」を通じて豊頃町に提供した。

 提供したシステムは、1台のサーバー上で稼働させ、複数の自治体向けに提供するマルチテナント方式を採用。単独でサーバーを設置するより早く稼働環境が整うので、短期間でサービスを提供。また、道内自治体が共通して必要とする機能をあらかじめ実装することでカスタマイズの発生を抑え、導入費用を軽減した。

 豊頃町は、総合行政システムの更新にあたって、業務の標準化、効率化、運用コストの平準化、トータルコストの削減、短期間での確実な更新、災害時の業務継続などの理由でクラウドサービスの導入を決定した。情報システムに関わる経費を従来比で約3割の削減を見込むほか、庁舎が災害で被災した場合でもデータを保全し、業務を継続できるなど業務継続性の向上を狙う。

 豊頃町が利用を開始したシステムには、住民情報システムに加え、財務会計システムや水道料金システムが含まれる。水道料金システムのクラウドサービスは、「北海道自治体クラウドサービス」を通じて提供する方式として道内で初の事例。また、北海道日立システムズが「北海道自治体クラウドサービス」を通じて提供するSaaS型サービスの事例としても、深川市、弟子屈町、留萌市、新冠町に続き、道内で5団体目、十勝管内で初となる。