キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)グループは、7月25日、「データセンター移設支援サービス」の提供を本格化すると発表した。客先に設置してあるサーバーやストレージを西東京地区にあるキヤノンMJグループの最新鋭大型データセンター(DC)に移設するサービスで、機材の運搬からネットワーク回線の構築までをワンストップで提供する。

 今年5月、キヤノンMJは、グループの約2万人が活用する基幹システム約49ラック相当のIT機器を千葉県の幕張事業所から西東京DCに移設した。この経験をもとに、一般ユーザー企業向けのサービスとして事業化する。キヤノンMJグループの情報システム部門を担当するキヤノンMJ ITインフラ部の結城拓主席は、「5月の連休中、4tトラック25台で幕張から西東京へIT機器を運搬した。システム停止は3日間に抑えた」と話す。

写真右から、キヤノンMJのITインフラ部結城拓・主席、キヤノンITSの中本浩二DC事業企画部長

 幕張事業所は、一般的なオフィスビルに電算室を設けてITを運用している「客先設置(オンプレミス)」で、「災害に強いとは言えない」(結城主席)ことから、2012年10月に開業した約2300ラック相当の規模を誇る西東京DCへ移設することを決めた。

 移設を担当したキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)の中本浩二DC事業企画部長は、「西東京DCで本番稼働させるとともに、キヤノンMJグループが運営する沖縄DCにバックアップするようにした」と、仮に首都圏が被災しても、同時被災の可能性がほぼ皆無の沖縄DCから迅速に復旧する体制を構築している。

 キヤノンMJは、一般ユーザー向けにも、こうしたBCP(事業継続計画)を絡めた提案を強化。100ラック規模で西東京DCへIT機器を移設する大型案件を、年5件ほどのペースで受注していく目標を立てる。(安藤章司)