NSDグループは、プロダクトやサービスを軸としたビジネスを国内外で立ち上げる。M&A(企業の合併と買収)や同業他社との協業を積極的に推進。特色あるプロダクト・サービスを展開することで成長につなげる。NSDは優良顧客を多数抱えるSIerで、これまでは主に受託ソフト開発でビジネスを伸ばしてきたが、新機軸によって国内外でのビジネスチャンスの創出に努める。

NSDビジネス
イノベーション
戸村敦雄 社長
 NSDグループは、今年4月、米国で遠隔医療事業のM&Aを行うとともに、昨年10月に設立したばかりの中国法人での事業創出の追加費用として増資を決定するなど積極的な投資を行っている。同じく今年4月に国内でプロダクト・サービスを販売するグループ会社のNSDビジネスイノベーション(NBI)を立ち上げて、「自社プロダクトを軸に、他社との協業も視野に入れつつ事業を拡大する」(NBIの戸村敦雄社長)構えである。

 現時点では、北米の遠隔医療事業と中国での新規事業、NBIとの直接の連携は行っていないが、この3事業に共通するのは、すべてプロダクト・サービスを軸としている点にある。NSD中国法人である北京仁本新動科技の張力耘総経理は、「中国では競争力あるプロダクトをベースとしたビジネスをイメージしている」と、従来NSDが手がけてきた受託ソフト開発とは異なる路線でのビジネスプランを立てる。同じく中国法人の尾形達也副総経理は、「先行して中国に進出した日系SIerの苦戦が一部で伝えられるなかで、当社はこうした先行企業を研究して、他社との協業も視野に入れながら、2015年までに競争力あるサービスを立ち上げたい」と意気込む。

 NBIは、7月、主力商材のファイル転送「eTransporter」とNTTソフトウェアのメール誤送信防止ソフト「CipherCraft/Mail」を連携させると発表。一定容量を超えるファイルをメールに添付した場合、自動的に添付ファイルを分離して、「eTransporter」で転送する。誤送信防止機能もあって、セキュアに大容量のファイルをメール感覚で送ることができるものだ。

 NSDグループは、プロダクト・サービスを軸にM&Aや他社との協業を国内外で展開。新規領域での成長を目指す。(安藤章司)

NSD中国法人の張力耘総経理(左)と、尾形達也副総経理