キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、流通・小売り業向けPOP(店頭販促)作成レーザープリンタ機器市場でのシェア拡大に乗り出す。2012年5月、キヤノンMJグループに加わった昭和情報機器のPOP作成ソフト「ポップエース」をてこに、レーザープリンタの販売を加速する。

 国内POP作成レーザープリンタ機器市場は、伝統的にカシオ計算機と沖電気工業が強く、キヤノンMJは数%程度のシェアしかなかった。だが、昭和情報機器の「ポップエース」は、POP作成ソフト市場のシェア上位に入る有力ソフト。キヤノンMJはポップエースとの連携強化によって、シェアの拡大を狙う。

 POP作成分野で稼働するプリンタは、国内で約5万台と決して多くはないが、その9割以上は単価の高い大型A3カラー機だ。カラー印刷による日常的なPOP作成によって、「インクカートリッジの消費量は一般オフィスの3~4倍に達する」(キヤノンMJ業務プリンティング企画課の山口雅春課長代理)という。収益を支えるインクカートリッジに換算すれば、一般的なオフィス用プリンタの15~20万台規模相当の有望市場だ。

業務プリンティング企画課の山口雅春課長代理

 POP作成ソフトは、POSシステムや表計算ソフトから価格や商品名などを自動で抽出し、ユーザーはごく簡単な操作で価格や商品名を間違えることなくPOPを作成できるのが最大の特徴。競合他社は、すぐれたPOPソフトを開発したり、小売店の限られた面積のバックヤードでもじゃまにならない小型プリンタを開発したりなどで守りを固める。

ポップエースの操作画面イメージ

 キヤノンMJグループは、まずは「ポップエース」との連携を強化することで、3年で国内POP作成レーザープリンタ機器市場のシェア25%程度の獲得を目指す。また、今後「ポップエース」のクラウドサービス化や、POP専用の小型高性能プリンタの開発を視野に入れながら競争力を高めていく。(安藤章司)