データセンター(DC)事業者のKVH(東瀬エドワード社長兼CEO)は、アジア地域で、他社を含む主要な約100か所のDCをイーサネットで相互接続する「DCNet」サービスを、8月に立ち上げる。通信トラフィック需要の増減に応じて帯域を調整できるバースト機能を実装したDC間ネットワークは、業界で初めて。

 首都圏や関西圏、シンガポール、香港にあるおよそ100か所の自社内外のDCと相互接続するとともに、米国のDC事業者のCoresiteを通じて、米DCとも接続する。8月のサービス開始時には100Mbps~10Gbpsのネットワーク回線の帯域を提供し、15年第1四半期には100Gbpsまで拡張する予定。

KVHの東瀬エドワード社長兼CEO

 DCとクライアント(=ユーザー企業)を接続するネットワークサービスを「D2C」とすれば、DC間の接続は「D2D」のカテゴリに属する。KVHの東瀬エドワード社長兼CEOは、「D2Dネットワークのトラフィックは、2017年まで年率26%で増える」と、D2D接続サービスはD2Cと同等かそれ以上の高い伸び率を示すとみる。

 こうした流れの背景には、ユーザーの主な情報システムがDCに集約され、また複数ベンダー/DC事業者のクラウドやSaaSを統合的な活用が進んでいることがある。KVHは、業界に先駆けて「D2D」を構築することで、DCビジネスでの「オープンで主導的なポジション」(KVHの濱田義之執行役員)の獲得を目指す。(安藤章司)