【上海発】ヤマハ(中田卓也社長)は、7月18日、中国で販売を開始するネットワーク製品「SGX808」の発表会を上海市で開催した。エレクトロニクス専門商社の伯東(杉本龍三郎社長)の中国法人・伯東企業(上海)が総代理店として販売。中国市場で展開するルータやスイッチなどの法人向けネットワーク事業の新たなラインアップとして、販売代理店やアプリケーションソフトの開発パートナーを募って拡販する。

 「SGX808」は、日本に先駆けて中国で販売するネットワーク製品。通常のルータとしての利用に加え、サーバーの一部機能をもち、サードパーティのアプリケーションを稼働させることができる。すでに勤怠管理や、店舗向けに来店者の位置情報を収集するアプリケーションが開発されており、専用のホームページからダウンロードできる。

「SGX808」

 発表会の冒頭、ヤマハの大澤博史・執行役員音響営業統括部長は、「ヤマハのICT事業は20年近い歴史があり、ネットワーク事業はその中核。ブロードバンドが年間3000万回線規模で急増し続けている中国は、海外展開での最重要市場」と挨拶し、中国市場を重視する姿勢を示した。

ヤマハの大澤博史・執行役員音響営業統括部長

 続いて、ヤマハの中村重知・楽器・音響開発本部SN開発統括本部長は、「まさに小型サーバーとして利用できるルータ」として、実際の利用シーンを交えて製品を紹介。例えば、「SGX808」に搭載するセンサを活用したアプリケーションでは、店舗に来店した顧客がスマートフォンなどの端末でWi-Fiを利用したときに位置情報を収集して、導線や滞在時間をマーケティングデータとして活用できる。中国では、すでにイオンの一部店舗などで実証実験が進んでいる。

ヤマハの中村重知・楽器・音響開発本部SN開発統括本部長

 最後に、アプリケーション開発パートナーであるムロオシステムズの藩忠信社長が講演。広島に本社を置く物流会社、ムロオ(山下俊一郎社長)のシステム子会社として、上海に開発会社の上海鴎新軟件をもち、物流や流通業界向けのシステムを開発している。「中国では、店舗側による来店者へのWi-Fiの提供が普及し始めている。同時に、そこで測位した顧客の位置情報に適したクーポンやセールの情報の提供ができる」と説明し、「SGX808」と自社の解析システムによる来店者の動線分析が顧客の囲い込みに有効だとアピールした。

ムロオシステムズの藩忠信社長

 ヤマハは、中国で販売代理店となるシステムインテグレータやアプリケーション開発パートナーを広く募る。開発パートナーには、独自のAPIを公開するなどの開発環境を提供する。

日系・中国系のシステムインテグレータとソフトウェア開発会社から約130人が参加