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エスキュービズム・ビジネスマッチング 法人限定のマッチングサイトが好評 ITベンダーの新規ユーザー獲得に一役
2014/07/24 18:49
週刊BCN 2014年07月21日vol.1539掲載
社長
もともとこのサービスは、2006年のエスキュービズム設立の当初から存在したが、今年4月に同社が持株会社制に移行したタイミングで、事業承継会社としてエスキュービズム・ビジネスマッチングが新設された。折内社長は、「創業者の薮崎(敬祐・エスキュービズム・ホールディングス会長兼社長)には、中小企業が信頼できるビジネスパートナーをみつけられる仕組みをつくりたいという思いがあって、『会社なび』を創業時に立ち上げた。会員数は大手の『楽天ビジネス』に次ぐ規模まで増えたが、完全無料のサービスだったので、アクティブユーザーがそれほど多くないという課題があった」と話す。そこで、エスキュービズムグループの組織改編に合わせて、受注者側の登録の有料化に踏み切った。得た収益を広告などに投資し、PRに努めた結果、月間の商談成立件数が2~4倍に増えた。
IT関連の案件は、従業員数50~100人の企業が顧客の中心層で、単価はウェブページ制作やアプリ開発などで100万~200万円、基幹システム開発で200万~300万円程度だという。なお、エスキュービズムグループの中核企業であるエスキュービズム・テクノロジーは、POSシステムなどで実績を伸ばしているが、自社グループの営業にこのサービスを紐づけることはなく、受注できるのは登録会員限定となっている。
同社は、ITベンダーの登録数を、現在の倍の200社まで早急に伸ばす意向だ。また、現在は関東圏だけでの展開だが、ゆくゆくは全国にサービスの対象を拡大する。
折内社長は、「受注側の登録を法人に限定しているのが当社サービスの特徴。中小企業のIT導入では、フリーランスのエンジニアなどが参入すると値崩れが起こってしまうし、ユーザー企業も、安心して継続的につき合える法人に発注したいと考えていることが多い。中小のITベンダーにとっても、新規の顧客接点をつくるのが難しくなっているなかで、受注にまでは至らなくても、営業対象を広げるためのツールとして有効に活用してもらえると考えている」と、「会社なび」の強みをアピールする。
最近では、IT導入とオフィス設計の複合案件がサイト経由で発生し、複数分野の登録ベンダーが連携するケースが出てきた。同社は、登録ベンダー同士の商談の機会を定期的に設けており、ベンダー側の収益体質強化に貢献している。(本多和幸)
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