韓国・朝鮮系の人的ネットワークを生かしたオンラインB2B(企業間取引)サービスが活気づいている。中国朝鮮族系のメンバーが多い団体「世界韓人貿易協会(OKTA)千葉支会」が中心となって立ち上げたオンラインB2Bサービス「24expoグローバル総合展」は、中国主要20都市と日本との間で“売り手”と“買い手”のマッチングを急速に広げるとともに、段階的に韓国や米国へもネットワークを広げようとしている。日中韓米の4か国において、早い段階で参加企業数1000社、年間取引高1000億円規模への拡大を目指している。(安藤章司)

趙松天
千葉支会会長
 世界韓人貿易協会(OKTA)は、日本国内では東京や千葉、名古屋、大阪、福岡など主要都市に支会(=支部)をもち、韓国人や中国の朝鮮族を中心とする貿易ネットワークを構築している。とりわけ、多民族国家である中国は歴史的に自国の少数民族に手厚い保護政策を続けており、朝鮮族は朝鮮語や朝鮮文化の学校教育を幼少期から受けている。当然、自国の言語である中国語の教育も徹底して行うので、「バイリンガル」人材に育ち、こうした中国朝鮮族が日本や韓国、米国に渡って語学力を生かしたビジネスを手がけるケースが多い。

 こうした韓国・朝鮮系の人的ネットワークを背景に、中国朝鮮族系のメンバーとOKTA千葉支会が推進役となり、オンラインB2Bサービスの24expoグローバル総合展を2014年9月に本格的に立ち上げた。その後、中国の主要都市のOKTA支会に参加を呼びかけたところ、朝鮮族のふるさとである延吉や丹東、中国東北の吉林はもちろん、上海や北京、広州、青島、大連、瀋陽といった大都市の支会も続々と参加。OKTA千葉支会会長の趙松天氏は「中国主要20都市へのネットワークを広げつつある」と、オンラインB2Bによる日中貿易の促進に手応えを感じている。

 24expoグローバル総合展の最大の特徴は、韓国・朝鮮系の人的ネットワークを生かしている点にある。中国でオンラインB2Bサービスは「阿里巴巴(Alibaba)」などが有名だが、純粋なオンラインサービスとは異なり、「売り手、買い手ともに人的なつながりを重視しているところが優位性につながる」(趙会長)と話す。すでに時計部品やアクセサリ、ソフトウェアパッケージ、雑貨、健康食品などさまざまな業種・業態の売り手と買い手による商談が活発化している。

 趙会長は自ら経営するIT会社ベスト・コムの仕事の一環として24expoグローバル総合展のシステム運営を務めるとともに、英語教育コンテンツ「インキュー英語」を開発。児童向けに英語や中国語、韓国語教育を手がける宇賢教育学院(方貞華学院長)と販売業務提携を結ぶなど言語教育システムの開発に力を入れている。韓国・朝鮮系の人的ネットワークは、米国にも広がっており、今後は「米国のOKTA支会との連携をより一段と深めていく」(趙会長)ことで、日中韓米の4か国の人的ネットワークに基づくオンラインB2Bサービス網を拡充。早い段階で年間取引高1000億円規模の市場を創出していく構えだ。

「24expoグローバル総合展」の日本語サイト