オートデスク(ルイス・グレスパン社長)は、パッケージや永久ライセンスなどで販売する「買い取りモデル」を撤廃し、ユーザーが利用した期間に応じて料金を支払うサブスクリプションで提供するビジネスを本格化する。2016年1月31日にスタンドアローン版、7月31日にスイート版の永久ライセンスを終了する予定だ。

草谷裕信
部長
 今年2月からサブスクリプションモデルの提供を開始。販売形態を大幅に変更することに踏み切った理由について、草谷裕信・チャネルセールス部長は「製品や建築物を設計する方法が急激に変化しているなか、ソフトウェアの購入形態と利用形態も変えなければならない」という。クラウドサービスに対するニーズが高まっているなか、「今は一定のユーザーを確保できてビジネスとして成立している状況だが、初期投資が高い永久ライセンスを購入する傾向が低くなる可能性が高い。新規ユーザーを増やすためにも、サブスクリプションを前面に押し出すことが重要だと判断した」としている。

 ただ、実際にサブスクリプションが成功しているかといえば、「なかなか難しい状況」という。ユーザー対象として主要な業界の一つである製造業では、「新しいモデルに戸惑っているケースが出ている」とのことだ。

 そのため、永久ライセンスのユーザーに対して「メンテナンスサブスクリプション」というサポートを提供することで、サブスクリプションへの切り替えを促している。このサポートは、永久ライセンスが終了した際も継続してソフトを利用できるというものだ。一方、エンタテインメント業界でサブスクリプションで利用する企業が増えており、「高価という理由で当社の製品を利用していなかったユーザーを開拓することに成功している」と自信をみせる。(佐相彰彦)