TIS(桑野徹会長兼社長)とウイングアーク1st(内野弘幸社長CEO)、インフォテリア(平野洋一郎社長)は、11月17日、医療・ヘルスケア分野の市場調査を手がけるアンテリオ(仁司与志矢社長)の医師向けアンケートのデータ分析プラットフォームを構築したと発表した。

<アンテリオのデータ分析プラットフォームのシステム構成>

 アンテリオでは、全国の医師へのアンケートの分析データを製薬企業に提供するなどのサービスを展開している。その調査サービスの一つである「製薬企業のMR(医薬情報担当者)の活動状況調査」の分析プラットフォームでは、システムの自由度・拡張性が低いためさまざまな課題を抱えていた。そこで同社は、自社内で運用ができ、ユーザーのニーズにタイムリーに応える自由度と柔軟性を備えた新しい分析プラットフォームの構築を決定した。

 新システムのインフラには、システムの自由度・拡張性を考慮して、アマゾンウェブサービス(AWS)を活用し、エンドユーザー(製薬企業)がウェブブラウザベースのBI(ビジネスインテリジェンス)ツールで、分析作業を行うという仕組みを構想。多数の候補製品のなかから、BIツールには、直感的に利用できる使いやすさや機能性、サーバー単位の料金体系のコストメリットを評価して、ウイングアークのダッシュボード「MotionBoard」と集計エンジン「Dr.Sum EA」の組み合わせを選択した。

 システム導入と運用の内製化に向けた導入支援パートナーには、AWSの豊富な構築実績と国内80社以上でウイングアークのBIツールの導入実績があるTISを選定。また、アンケート結果や医師の属性マスタ、医薬品マスタなどの分析に必要なソースデータのクレンジングを行うAWS上で稼動させるETLツールには、専門知識が必要なくアイコンを並べるだけで簡単に加工のフローを開発できるインフォテリアの「ASTERIA WARP」を採用した。

 プロジェクト開始から2か月後の14年8月にはAWS上にデータ分析プラットフォームが完成し、社内でのテスト運用を開始。アンテリオ運用担当者のツール研修やTISによる分析スピード改善のためのシステムチューニングなどを経て、今年3月に「製薬企業のMR(医薬情報担当者)の活動状況調査」の新分析プラットフォームが本番稼動を開始した。

 新システムでは、システム運用を内製化したことで、アンケート項目の追加、分析画面の仕様変更、分析用データのクレンジングの追加・変更など、調査要望に応じたタイムリーな対応が可能となり、従来に比べてシステム運用の柔軟性・自由度が大幅に向上した。また、ウェブ画面のレスポンスも1分以上の待ち時間が、数秒から20秒以内に短縮。多種多様なグラフ表示など視覚的なわかりやすさも向上し、エンドユーザーのユーザビリティが大きく改善した。

 アンテリオでは、今後は他のリサーチサービスにも新システムの活用範囲を広げていくことで、多様化する医療分野の市場調査ニーズに対応し、自社サービスの競争力を高めていく。