日立製作所(日立、東原敏昭社長兼COO)は、12月14日、ミャンマー連邦共和国でのIT分野の次世代リーダーの育成を目的として、ヤンゴン情報技術大学(UIT、ソウ・サンダ・アイ学長)に「日立ミャンマーラボラトリ」を設立したと発表した。

 ミャンマーは、東南アジア諸国でもとくに高い経済成長を続けるなか、電力や鉄道、通信などの社会インフラに加え、金融や観光などの産業にも投資が拡大しており、これらの産業を支えるITインフラの整備と、それを担う高度な技術力を備えたIT人材の育成が急務となっている。こうしたなか、12年12月にミャンマー科学技術省は、UITを将来の政府高官や民間企業のCIO候補となる高度なIT人材の育成を行う中核的研究拠点(COE)として位置づけ、教育活動の強化を図っている。

 日立では、13年からCOEが選抜したUITの教員を日本に招聘し、企業や官公庁、大学などでの研修プログラムを提供してきた。今回の「日立ミャンマーラボラトリ」の設立は、こうしたIT人材育成への取り組みをさらに加速させるものとなる。具体的には、日立は今後5年間にわたり、UITの教員と大学院修士課程の学生を対象とした2週間の講座を毎年4回提供するとともに、講座の運営に必要なITプラットフォームを寄贈する。

 初年度の講座では、実際の機器を用いて、ITシステムやデータセンターの運用管理を学ぶ実践的な教育プログラムを提供する。次年度以降は、ITを活用してさまざまな社会的課題を解決できる人材の育成を目指し、社会インフラ分野でのIoTやビッグデータの利活用など、日立が注力する社会イノベーション事業に関連する講座も提供する予定。今後、日立グループの現地での事業を担う人材の育成も視野に入れ、講座の内容を拡充していく。