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ヴイエムウェア モバイル業務向けの「ワークスペース」製品を発売 統合認証やデバイス管理機能を提供

2016/03/17 19:08

週刊BCN 2016年03月14日vol.1620掲載

 ヴイエムウェア(ジョン・ロバートソン社長)は、モバイル環境での業務アプリケーションの効率的な利用や、ID、端末の一元的な管理を可能にする新製品「VMware Workspace ONE」の販売を開始した。クラウド経由のサブスクリプション型サービス、または永続ライセンス販売の形態で提供する。

小林泰子
ソリューションビジネス本部
本部長
 タブレット端末やスマートフォンなどの導入が広がり、業務で使用する端末の種類が多様化している。また、従業員が私物として所有するモバイル端末が「BYOD」形態で業務に使われたり、個人の判断でコンシューマ向けのクラウドサービスが使われたりすることも多く、セキュリティやコンプライアンスの確保も必要となる。Workspace ONEは、これらの課題を解決するとともに、モバイル環境における業務の生産性をアップすることを目的とした製品となっている。

 ノートPC、iOS、Android、Windows 10搭載モバイル端末などをサポートし、ユーザーはWorkspace ONEのログイン画面で一度認証を行うだけで、業務に利用できるアプリケーションの一覧にアクセスし、個別のIDやパスワードを入力しなくても各アプリケーションが使用できる。モバイル端末管理ソリューション「AirWatch」と連携しており、管理者はデバイスの種類やユーザーの権限に応じて適切なアプリケーションを配信できるほか、端末の稼働状況の監視、紛失時の遠隔データ消去などを行うことができる。

 ヴイエムウェアの小林泰子・ソリューションビジネス本部本部長は「『VMware=サーバー仮想化』と思われているが、EUC(エンドユーザーコンピューティング)にも投資を継続している。従来仮想化だけを扱っていたが、新たにEUCも取り扱うというパートナーも増えてきた」と説明。同社の仮想化技術を用いたVDIソリューションの導入が広がっていることなどから、モバイルやクラウドといった技術を包括的に業務に活用していくためのソリューションにニーズがあり、「デジタルワークスペース」を提供する今回の製品に至ったとしている。

 シングルサインオンや社内向けのメール、カレンダー機能などを提供する「Standard」、モバイルアプリの配信やデバイス設定などの機能を追加した「Advanced」、さらにVDIをサポートする「Enterprise」の3エディションを用意する。管理機能を充実させた上位製品は一定規模以上の企業が主要顧客となるが、Standardのクラウド版は1ユーザー月額980円から利用可能といい、中小企業を含むすべての企業や組織を対象に提案を行っていく。(日高 彰)
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外部リンク

ヴイエムウェア=http://www.vmware.com/jp/