日商エレクトロニクス(岡村昌一社長、以下日商エレ)は、昨年末に販売代理店契約を結んだSDーWAN製品「Viptela」の販売活動を拡大する。多拠点やグローバルに展開する企業に向け、ネットワークの構築・運用を効率化するソリューションとして提案を図る。

 本社や支社、自社データセンターなどの間を接続するWANの構築・運用では通常、拠点の増減やセキュリティポリシーの変更などが発生する度に各拠点で設定作業が必要となるが、Viptelaでは「vEdge」と呼ばれる小型の通信機器を各拠点に設置するだけで、クラウド上のコントローラからの制御によって、拠点間を接続するVPNが自動的に構築される。運用・管理はクラウド経由で行うことができるので、各拠点にネットワーク技術者が足を運ぶ必要がなくなる。また、専用線、ブロードバンド回線、モバイル回線など、拠点ごとにWANの種類が異なっていても、その違いを意識することなくすべての拠点をフルメッシュで結ぶことができる。

 さらに、通信の中身を認識し、アプリケーションに応じた経路設定や通信品質の制御が可能なので、拠点間のVoIPトラフィックは本社を介さず直接通信する、基幹業務の通信はデータセンター側のセキュリティ機器を通じて安全性を強化する、といった運用も行うことができる。管理者の負荷を減らすだけでなく、通信コスト削減や、セキュリティ向上なども実現できる製品となっている。

 米ViptelaのAmir Khan・CEOは、「クラウドの普及によってハイブリッド環境における接続性が求められるようになった。また、多くの企業がグローバル進出を加速していることや、仮想化によって複雑化するインフラをいかに管理するかという課題にも対応しなければならない」と話し、ネットワーク環境が異なる多数の拠点を簡単に接続し、なおかつ統一されたポリシーを適用するためにはSDN技術が不可欠と説明。米国では大手流通企業が同社製品を用いて1400拠点を接続している例もあるという。日商エレのネットワーク&セキュリティ事業本部でViptela製品を統括する新田学・ネットワーク事業部長は「ネットワーク製品は差異化が難しくなりつつあったが、SDNで複雑性を解消しコストを削減するViptelaで新たな市場をつくっていきたい」と述べ、金融、流通、物流など多拠点展開の業種や、海外進出を進める企業での導入を想定している。

ViptelaのAmir Khan・CEO(後列左から3人目)、日商エレの岡村昌一社長(同右隣)、
新田学事業部長(前列左端)ら、両社経営陣と営業チーム

 vEdgeは買い切り型の製品、管理用のクラウドは期間契約型のサービスとして提供する。日商エレでは、今年末までにViptelaで2億円の売り上げを目標としている。(日高 彰)