サイボウズ(青野慶久社長)は5月26日、同社のクラウドサービス「kintone」のユーザー向けイベント「kintone hive vol.3」を日本橋本社で開催した。同イベントは、kintoneユーザー同士でノウハウやアイデアを共有し、さらなる有効活用を模索するのが目的。講演者も参加者もkintoneユーザーだ。今回は4人のユーザーがスピーカーを務めた。

 最初に登壇したのは、東京急行電鉄(東急電鉄)の経営企画室企画部イノベーション推進課の野崎大裕氏。東急電鉄では会員制のサテライトオフィス事業を展開していて、利用料金の請求業務などでkintoneを活用している。kintoneの採用理由について野崎氏は、扱いやすさを強調した。「仕様が変更になっても、その場で対応できる柔軟性がある」。kintoneを活用した開発は、約半分が社内だけで完結するとしている。

 次に登壇したのは、ANA成田エアポートサービスのAMC生産管理部の長谷川純子氏。同社は、約10年運用してきた生産管理システムをリプレースするにあたり、新システムをkintone上に構築した。「旧システムは自社開発だが、改修したくても、誰も手が出せない状態だった」と長谷川氏。重厚長大なシステムだったが、kintoneの採用と要件の見直しにより、たった2か月で開発が完了した。kintoneの魅力について長谷川氏は、「30日間のお試し期間があるので、失敗してもやめられる。失敗できるのは魅力」と語った。

 3人目は、ディー・エヌ・エー(DeNA)の経営企画本部IT戦略部グローバルオペレーショングループの山本優三氏が登壇。社内システムのアカウント発行などの管理をkintoneで統一し、グローバルで活用している。「社内には、150ほどの業務システムを活用している。そのユーザーアカウントをグローバルで統合管理するには、クラウドが前提で、必要に応じてカスタマイズができるなどの柔軟性が求められた」と山本氏。それらを満たし、データ連携のAPIや多言語にも対応することから、kintoneの採用が決まったという。

 最後に登壇したのは、京王電鉄バスの管理部システム業務推進担当課長の虻川勝彦氏。同社では“苦労は美徳”の企業文化から、古くて使いにくいシステムでも、人がシステムにあわせて運用していた。システム刷新の提案は、簡単には了承されない。そこで虻川氏は、kintoneの30日間のお試し期間を利用し、簡易的にシステムを作成。動くシステムをみせて、社内を説得した。また、「1アカウント1500円だから、100のシステムを構築すればシステムあたり15円になる」といった説明を加え、コストメリットも強調したという。最近では、すっかりkintoneが社内に浸透し、「これkintoneでできるのでは?」などと役員から声をかけられることもあるとのこと。

 3回目となった今回のkintone hiveは、100人の定員のところ、244人の申し込みがあったという。当日は満席で登壇者のテンションが高く、参加者からの質問も途切れず続くほど、熱気で溢れていた。(畔上文昭)

kintone hive vol.3の司会を務めた
伊佐政隆・ビジネスマーケティング本部kintoneプロダクトマネージャー