ヴァル研究所(太田信夫社長)は、主力の路線検索「駅すぱあと」をはじめとする自社システムと、経費やスケジュール、名刺といった管理システムなど、ビジネスパーソンが仕事で使うもののなかで関連性の深い他社システムとの連携を強化している。CD-ROM版での販売が減少傾向にあるなかで、クラウドなどウェブサービス型の売り上げを伸ばすためだ。一方で、全国を網羅した他社にない「駅すぱあと路線図」においては、不動産会社や人材派遣会社などへの提供を拡大している。

 今年10月には、経費管理サービスのコンカー、名刺管理サービスのSansanと近隣交通費のコスト適正化と従業員の生産性向上を目的として連携することを発表した。具体的には、名刺管理サービス「Sansan」と同社のカレンダー連携ツール「RODEM」と駅すぱあと、コンカーの経費精算サービス「Concur Express」をクラウド連携した。

太田信夫
社長
 また、今年だけでも、マネーフォワードとは、同社の新サービス「MFクラウド経費」とヴァル研究所の経路検索クラウドAPI/GUIソリューション「駅すぱあとWebサービス」とのAPI連携を実現した。レッドフォックスとは、スケジュールに登録した予定通り、現地到着できる経路を自動検索・登録するヴァル研究所の「RODEM」と、スマホのGPSによる移動履歴から交通費を自動計算するレッドフォックスの「楽賃電車」の連携によるライセンス販売を開始している。これに限らず、「ビジネスパーソンの『働く人』の効率化に貢献する他社システムとの連携を増やす。いわゆる『共創』の輪を広げる」(太田社長)と話す。

 最近では、従来主軸のCD-ROM販売に代わる収益モデルとして他社システム連携に加え、不動産会社や人材派遣会社などのウェブサイトに路線図の提供を拡大している。また、「商圏分析などの個別ニーズに対応するためのカスタマイズも提供している」(太田社長)と、独自のデータをもつ強みを生かした展開を強化している。

 将来的には、ビジネスパーソンが業務上で必要になる電車や航空チケット、リアルタイムな運行情報、天気などとのデータ連携も行う方針だ。「その先には、人工知能(AI)などのテクノロジー活用やビッグデータを解析した情報の提供などをしていきたい」(太田社長)と、将来の見通しを語る。(谷畑良胤)