直面する転換点に向け戦略を強化

「米国のサービス・プロバイダは今、ITトランスフォーメーション、働き方改革、セキュリティ変革の三つの大きな転換点に直面している」と話すのは米Dell EMCのネットワーキング、エンタープライズ インフラストラクチャ、サービス プロバイダ担当シニア バイスプレジデントのトム・バーンズ氏だ。ネットワーク事業を統括し、サービス・プロバイダ部門も兼任するバーンズ氏が、米国のサービス・プロバイダが置かれている現状とDell EMCの戦略を説明した。

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トム・バーンズ
米Dell EMC
ネットワーキング、エンタープライズ
インフラストラクチャ、
サービス プロバイダ担当
シニア バイスプレジデント

 バーンズ氏は「米国のサービス・プロバイダは新しいアーキテクチャやテクノロジーに迅速、かつスムーズに対応することが求められている。また、IoTにより大量のデバイスがインターネットにつながる時代に対応する新たなサービスの提供も必要だ。しかも、新興ベンダーの参入により、市場は激化している」と説明し、流れに乗り遅れると大きな打撃を受けかねないとした。

   サービス・プロバイダが最適な道のりをみつけるために最初にやるべきことは、データセンターのモダナイズ(最新化)だという。「これまでのデータセンターは、サーバー、ストレージ、ネットワークがサイロ化され、稼働率が低く、無駄が多かった。Dell EMCは全体を仮想化し、リソースの稼働率の最適化を図る。さらに今後はIT資産にかかわる意思決定をソフトウェア主導で行うことが求められる」とバーンズ氏はいう。

 では、競合とDell EMCとの差異は何か。それは製品とアーキテクチャだという。「製品は汎用ハードウェアを採用することで初期コストや運用コストを最適化できる。さらにハードとソフトを分離できる柔軟性をもたせたことで、好きなベンダー製品を組み合わせて使え、コストを下げることができる」とバーンズ氏は説明する。

 同社はサービス・プロバイダ向けの開発投資を積極的にしており、検証済みシステムやリファレンス アーキテクチャを提供している。検証済みシステムでは自動化にフォーカスをあて、VMwareと、レッドハットとの連携におけるOpenStackに注力している。

 また、営業の体制も強化していく。これまではサービス・プロバイダに製品を売って終わる「Sell To」というビジネスモデルが中心だったが、これからは一緒に売っていく「Sell With」や「Sell Through」に力を入れていく。具体的にはサービス・プロバイダと新しいサービスを開発したり、ともに営業活動を行ったりしている。(山下彰子)