IoT/AIの本番打率をアップ

 今年3月に設立しIoT(Internetof Things)とA(I 人工知能)向けの事業を展開するITベンダーのMAGLAB(まぐラボ、武市真拓代表取締役)は、PoC(Proof ofConcept=概念検証実験)を再利用(リユース)することで、IoT/AIプロジェクトを成功に導く支援事業を本格的に開始した。

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MAGLAB
武市真拓
代表取締役

 国内IoT市場は、2020年まで売上ベースで毎年10%以上の成長が期待されている。一方で、「多くの企業で、本番導入前に実施するPoCの段階で、大きな損失が発生するケースが多い。いわゆる“PoC貧乏”に陥っている」(武市代表取締役)といい、企業のIoT/AIプロジェクトがPoCでつまずき、本番導入に至らないケースが増えていると指摘する。

 事前に課題を設定せずにPoCを開始し、ゴールが曖昧になりプロジェクトが長期化。本番導入に至らず、PoC費用の数100万円が無駄になる。そこで顧客が解決したい課題を「EcoSエコシステムパートナー」と呼ぶパートナーと共同で調査し、その課題をベースにした「リユースPoC」を提供することを事業化した。パートナーには50社以上が参加を表明。今後も募集を行う。

 同社では、PoCリユースを含め、いくつかのサービス事業を開始、または計画している。PoCを効率化して本番移行への打率を上げることや、同社などで提供したPoCに満足した顧客に対し、パートナー内から最適なベンダーに引き継ぐことを行う。また、IoT/AIに特化した国内初の一括見積サイトを開設し、サービスの提供を10月中にも開始する予定だ。

 武市代表取締役は、「目指すのは、PoCの“回転寿司事業”だ」と話す。将来的には、リユースするPoCのマーケットプレイスを構築する計画だ。現在、マーケットプレイスに掲載する内容を募集している。「当社のリユースPoCを利用することで、機器やソフトの選定に時間を要することなく、解決したい課題に対し、動作検証と設定済の環境が提供され、安心して実験が開始でき、分析を進めることが可能になる」(同)と、PoCを効率化してIoT/AI市場の成長を促す考えだ。 (谷畑良胤)