独自の技術やビジネスモデルをアピール

 アリババグループのクラウドプロバイダであるアリババクラウドは、10月13日から14日にかけて、「Create@Alibaba Cloud Startup Contest(CACSC)」決勝戦を上海・張江ハイテクノロジーパークにあるパークヤードホテル上海(上海博雅酒店)で開催した。スタートアップコンテストである本イベントには、世界中から45の企業が参加。優勝を目指し、自社の強みを披露した。

 CACSCは、アリババクラウド主催で2015年から年次で開催しているスタートアップのビジネスコンテスト。世界各地域で先んじて開催された予選を突破した猛者が決勝戦に集う。

 今大会では、世界13か国25都市2000社以上の応募のなかから予選を勝ち抜いた45のスタートアップ企業が出場。人工知能やビッグデータなどの先端技術を活用したソリューションや、オリジナルのウェアラブル端末などのハードウェアを紹介した。日本からは、自動車やドローン、ロボットといったモビリティIoT機器の管理・診断・解析プラットフォームを開発するPSYGIGが出場。
 
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決勝戦には世界中から45社のスタートアップが参加。
自社独自のソリューションやビジネスモデルを発表し、審査員をうならせた

 優勝したのは、米ニューヨークから参加したHistoWiz。2013年設立のスタートアップで、がん研究者向けに組織サンプルを預かり、3日以内に分析してクラウド上に結果を表示・保管するがん診断サービスを提供する。今回、同社のビジネスコンセプトや商業的な可能性が審査員に評価された。今後は、アリババクラウドのあらゆるリソースを活用して、事業拡大を図ることが可能になる。Ke Cheng CEOは、「優勝できるとは思っていなかった。非常に感謝し、感動している。中国市場を切り開く大きな一歩となった」と語った。

 準優勝は、SIDA(シリコンバレー)で医療映像とディープラーニングを組み合わせ、医療サービス提供者の診断効率向上と正確な治療提案に役立てることが可能な技術を開発している。3位は潜行創新(深セン)で、水中潜行が可能なドローンを披露した。このほか、特別賞として、「Most Promising Award」に杭州比智科技(杭州)、「Most Creative Award」に北京冰立方科技(北京)、「Most Commited Award」にLunit(韓国)が輝いた。
 
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優勝し、笑顔をみせるHistoWizのKe Cheng CEO(写真中央)

 企業のプレゼンテーションの合間には、ダンスや舞いといった演目をはさみながら進行し、観客を楽しませた。イベント全体を通してたくさんの来場者が訪れたが、とくにイベント初日、冒頭にアリババグループの劉松副総裁、上海張江集団の袁涛董事長、張江管委会の呉強・党組書記らが壇上で挨拶を行った際は、座席からあふれるほど大勢の報道陣、観客が詰めかけ、イベントの注目度の高さがうかがえた。なお、来年の本大会は中国・杭州で開催を予定している。
 
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イベント会場には出場企業、審査員、メディア、観客などで埋め尽くされ、終始賑わいをみせた
 

北アジア大会は日本で開催
SBクラウドが共催で初参加

 日本、韓国、台湾の企業が集った北アジア大会は9月22日、東京・ホテルヴィラフォンテーヌ汐留コンファレンスセンターで開催された。事前の書類審査には200社を超えるエントリーがあり、選考を通過した各国・地域から12社が今大会に参加した。
 
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3か国・地域で“北アジア大会”を行うのは今回が初。
審査員の前で、12社がプレゼンテーションを行い、自社の事業をアピールした


 優勝したのは、Dot Incorporation(韓国)。準優勝はPSYGIG(日本)、3位はVisualCamp(韓国)、特別賞はThinkCloud(台湾)が受賞。また、日本からはほかにも、Blincam、TVISION INSIGHTS、Mobingiが出場した。なお、参加企業には、順位に応じた金額相当の「Alibaba Cloud」利用クーポンが与えられる。

 今回の北アジア大会は、アリババクラウドとの共催で、SBクラウドが初めて運営に参画した。SBクラウドはアリババグループとソフトバンクが共同出資し、2016年1月に設立した合弁会社。大会終了後のインタビューで、内山敏・代表取締役兼CEOは、「“北アジア大会”として、3か国で2次予選を行うということ自体も初めての試みだったが、うまくいったのではないか」と振り返った。

 CACSCはアリババクラウドが主催だが、参加企業のすべてがアリババのクラウドサービスを利用しているわけではない。イベントの開催には、アリババの技術をより多くの企業に活用してほしいという狙いもある。内山代表取締役は「われわれのファンになってもらい、日本にきてビジネスをやりたいとなったとき、インフラ環境は真っ先にSBクラウドを選んでもらえたらありがたい」と期待を込める。

 イベントは来年以降も継続して開催する予定。内山代表取締役は、「今回開催したイベントのノウハウを生かし、来年はもっと大きな大会にしていきたい」との意向を示した。