高品質のリユース製品を広める

 PCや周辺機器、サーバーなどのリユース事業者のリングロー(碇敏之代表取締役)は、グローバルビジネスの拡大に踏み切った。2016年のマレーシアに続いて、今年度(18年6月期)にドバイとロサンゼルスに拠点を開設するほか、20年までには欧州と米国東部へ進出する予定。高品質のリユース製品を武器に、海外5拠点でビジネスを手がけていく。

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碇 敏之
代表取締役

 今年度に拠点を開設する予定のドバイでは、今年6月に社員がテストマーケティングを開始している。17年度中には、法人登記して正式に動けるように準備を進めている段階だ。ドバイを選んだ理由について碇代表取締役は、「西アジア、東欧州、北アフリカなど、近隣地域のハブ拠点になり得る。人と情報、モノが集まる場所でもある」と、グローバルビジネス拡大の可能性をアピールする。

 ロサンゼルスは、仕入れを強化するための拠点と位置づける。米国では、リユースとリサイクルの市場に月間で1万から2万台のPCが出てくるが、約30%の3000から6000台が再利用の余地がある製品であるにもかかわらずリサイクル業者によってスクラップにされてしまうという。リユース製品を掘り起こせるとの判断から、拠点の開設を決断した。

 今後は、ドイツと米国東部にも拠点を設けて、日本を含む6拠点で「流通ベルト」を形成する構想を描いている。IT機器が北部でつくられて南下していく傾向があることから、その中間地点であり経済的に発展した都市に拠点を置いて、横軸の流通ベルトで縦軸の動きをカバーしながら南地域の国へと製品を卸していく体制を整えていく方針だ。

 リングローは、01年07月に設立したリユース事業者で、個人向けに家電量販店などを通じて製品を卸しているほか、法人向けにも製品を提供。PCを中心に、サーバーやプリンタ、パーツ類、タブレット端末などを取り扱っている。リユース事業者であるため、一から製品をつくっているわけではないが、「再製品化」との認識でメーカーと同程度のサポートに力を入れている。このサポートや再製品化の技術は、顧客から海外製の新品より高品質との評価を受けており、これがグローバルビジネスを手がけるきっかけの一つになっている。

 また、「国内では、需要が増えている一方で供給が追いついていないのが現状」とのことから、グローバルレベルで製品を仕入れて国内ビジネスをさらに拡大することも見込んでいる。売上高は、今年度に昨年度と比べて2倍以上の45億円を見込んでおり、拠点の開設が一段落する21年度に110億円を目指している。(佐相彰彦)