東京・秋葉原で2005年6月に産声を上げたNECの店舗型ショールーム「クラサバ市場(いちば)」。PCパーツショップやメイド喫茶がひしめく秋葉原で、PCサーバー「Express5800シリーズ」を中心としたビジネス向け商材の展示とデモを通じて情報を発信し続けてきたが、12月28日まで営業し、その後は田町センターへの移転することとなった。

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クラサバ市場秋葉原店

 NECのクラサバ市場は、「見て、触れて、納得できる “見”体験ゾーン」をキャッチコピーに、秋葉原では珍しい動くサーバーを生で見ることができるBtoB系のショールームだ。オープン当初は他社もショールームを秋葉原に構えていたが、撤退が続き、クラサバ市場が最後の店舗型ショールームとなる。

 3代目店長の中島泰宏・ビジネスクリエイション本部 シニアエキスパートは「最初はサーバーとPC、ソフトウェアのCLUSTERPROと、ハードウェアが中心の展示内容だったが、徐々にソフトウェアの展示が増えた」と、この12年半の間に時代の変化ともに商材が変わったと語る。
 
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中島泰宏店長

 ネットワーク系やクラウドなど幅が広がり、さらに商材単体ではなく、組み合わせたソリューションのニーズが高まっている。こうした顧客ニーズの変化が、今回移転に踏み切った理由だという。

 「秋葉原店ではすでに30を超える商材を展示しているが、今後さらに増えていく。さらに秋葉原店は7階建ての縦長の店舗で、ワンフロアは広くない。ソリューションとして展示する際、フロアをまたぐことになり、手狭となってしまった」と中島店長は説明する。

 また、ソリューションを紹介する際、実機や操作画面の展示だけでは十分な理解が得られないという課題もあった。「実機展示だけでは理解しにくく、その開発背景、業界動向を交えて説明する必要がある。ある程度、時間を取って説明するセミナーを行った後、デモンストレーションを見てもらうほうが効果的であることが分かった」と中島店長は話し、セミナーとデモンストレーションを行える広いスペースが必要だという。

 こうした事情があり、田町にあるNECプラットフォームイノベーションセンターにクラサバ市場の機能を移すこととなった。田町のセンターにはサーバールーム、検証ルーム、セミナールームがあり、そのうちの検証ルームとして使っていた一部を改修し、ここにクラサバ市場を移す。これにより、セミナールームやサーバールームを生かしたデモンストレーションが実施しやすい環境になる。また、NEC本社との距離も近くなり、本社で実施するイベントと連動することもできるようになる。
 
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ダイヤブロックで組み立てた「Express5800/ftサーバ」と、その中で働く人たち

 秋葉原店は12月28日まで営業し、その後は田町センターへの移転作業に入る。田町店のオープンは18年の2月1日の予定。秋葉原店の閉店イベントとして、12月19日から22日まで「NEC クラサバ市場 秋葉原店 さよならWeek」を開催した。「秋葉原店10年の歩み」コーナーを設け、10年頃に登場したロボット店員「パペロ君」、一世を風靡したキャラクター「いつはちゃん」のイラスト、ダイヤブロックで組み立てた「Express5800/ftサーバ」など、NECの歴史も振り返ることができるような展示を行った。(BCN・山下彰子)