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勤怠管理クラウドに笑顔判定機能 従業員満足度の向上に貢献――ネオレックス

2018/06/14 09:00

週刊BCN 2018年06月11日vol.1730掲載

 名古屋のITベンチャーであるネオレックス(駒井拓央社長)は、クラウド型勤怠管理システム「バイバイ タイムカード」を機能強化した。iPadにQRコードをかざして打刻する「バイバイ タイムカード for iPad」で、新たに「笑顔判定機能」の提供を開始。これによって、ユーザー企業の従業員満足度(ES)の向上に貢献していく。

iPadのカメラで表情を読み取り笑顔を判定する
 

駒井拓央
社長

 バイバイ タイムカードは、ネオレックスが自社開発するクラウド型の勤怠管理システム。PCやタブレットなど、多様な端末・認証カードのタイムレコーダーに対応しており、例えばタブレットとQRコードを組み合わせた仕組みで導入すれば、従来型の勤怠管理システムと比べてハードウェアや認証カードのコストを大幅に削減できる。2003年に提供を開始し、これまでの導入ユーザー数は111社、利用者総数は約18万人に達した。ミック経済研究所のユーザー規模別勤怠・就業クラウドシェア調査によれば、1000人以上の規模でシェア1位(27%、16年)を獲得している。駒井社長は、「大企業のお客様が多く、ホテルや運輸倉庫、流通業など、シフトが複雑で勤怠管理がしにくい業種で利用していただいている。最大のお客様は西部グループで、4万人が利用している」とアピールする。

 新たに提供する笑顔判定機能は、既存ユーザーの要望に応じるかたちで開発した。iOSの笑顔判定機能を応用しており、出退勤の登録時に、iPadのカメラで認証カードと表情を同時に読み取って笑顔を判定する。これまでも、不正打刻防止を目的とした顔認識の機能は提供していたが、今回の笑顔判定では、「従業員が意識的に笑顔をつくることで明るい気持ちで仕事を始めたり、笑顔の割合『笑率』を図ることでメンタルヘルスの維持につなげられる」(駒井社長)という。例えば、笑率が低い従業員に対して、人事担当者が相談の機会を設けるなど、離職率の低減に向けた施策をとることができる。

 駒井社長は、「勤怠管理システムの市場は、ここ2~3年は活況を呈している。人手不足や働き方改革への対応に追われ、人事部門の仕事が増えているからだ」と話す。実際、ネオレックスの17年度の売上高は、前年度比で25%拡大しており好調だ。バイバイ タイムカードの追加機能は、基本は有償だが、笑顔判定機能については無償提供し、さらなる販売拡大を目指す。(真鍋武)
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外部リンク

ネオレックス=http://www.neorex.co.jp