クラウドサービス推進機構(CSPA、松島桂樹理事長)は11月2日、「第5回 2018年度クラウドサービス認定式」を開催した。CSPAは、中小企業のクラウド活用を推進するために、クラウドサービスを審査、認定する「クラウドサービス認定プログラムを運営」を運営。第5回目となる今年度は7月末に公募を締切り、日本オプロの「AppsME」、アクロスソリューションズの「MOS Lite」、EnMan Corporationの「事業承継税制リスク管理ソリューション」の三つを認定した。これにより、CSPAが認定するクラウドサービスは34になった。

左から日本オプロの安川貴英取締役、
アクロスソリューションズの野村充史代表取締役、
EnMan Corporationの今泉睦夫代表取締役社長、
クラウドサービス推進機構の松島桂樹理事長

 AppsMEは、セールスフォース・ドットコム「Salesforce」やサイボウズ「kintone」とリアルタイムに情報を共有できるほか、モバイル端末から「作業報告」「日報」「顧客作業確認」などの現場入力をオフラインでも利用可能なモバイルアプリである。入力画面を自由にカスタマイズすることができる。認定式に参加した日本オプロの安川貴英取締役は、「今後も新しい形のサービスを提供していきたい」と語った。

 MOS Liteは、Faxや電話での受発注をモバイル環境で対応可能にする業務用ウェブ受発注システム。顧客のニーズや運用に合わせてカスタマイズ可能なサービスとなっている。アクロスソリューションズの野村充史代表取締役は、「以前、ASPとして提供したサービスは、機能が足りないということで売れなかった。受発注関連は企業によってニーズが異なる。今回は、オンプレミス版で得たノウハウを反映し、多くの機能を搭載した」と説明。導入企業の数は順調に伸びているという。

 事業承継税制リスク管理ソリューションは、税理士事務所や会計士事務所が中小企業の事業承継税を支援するときに活用するサービス。税理士法人の協力・監修の下に作成している。今泉睦夫代表取締役社長は、「今回のソリューションのほかに、プロジェクトマネージメント支援サービスにも取り組んでいる。来年も認定を受け、この場に立てるようにしたい」と抱負を語った。

 認定式の冒頭に登壇した松島理事長は、「CSPAはクラウドサービスの裁判官ではなく、認定によって中小企業の安心安全なIT企業を支援していくことを目指している。また、認定プログラムの推進は、CSPAにとっても、クラウドサービスの変化や、中小企業の動向の変化を把握するのに役立っている」と語り、今後も継続していくことを強調した。また、クラウドサービス市場の変化について、「もはやクラウドかオンプレミスかという議論ではなく、クラウドだからできることを議論するように変わってきた」と説明。その上で、「中小企業の経営者には、ツール(サービス)ドリブンな考え方が求められている。何かやろうとしてツールを選定するのではなく、ツールがあるから、それを利用して新しいビジネスに取り組むという発想の転換が必要」と述べた。こうした視点から、CSPAは中小企業のクラウド利用を今後も促進していく。