慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM、西村秀和研究科委員長)とNTT東日本(井上福造社長)は5月11日、新型コロナウイルスの影響による社会変化を見据えた地域活性化のために、宇宙IoTとシステム×デザイン思考を用いた社会課題解決を目指す共同研究を開始したと発表した。

共同研究の概要

 慶應SDMは、ものごとを俯瞰的・系統的に捉えるシステム思考と、ものごとをユーザー起点で考えてイノベーションを起こす創造につなげるデザイン思考を組み合わせたシステム×デザイン思考の研究教育を推進。人工衛星からスマートフォン、超小型センサーに至るまでのさまざまなIoTをつなげた宇宙IoTを活用した実践的研究を行っている。

 一方、NTT東日本は、地域をつなぐ高速・広帯域なネットワークを構築し、セキュアで信頼性の高い通信サービスを提供すると同時に、AIやIoT、エッジコンピューティングなどのデジタル技術を用いて、地域の顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援するICTサービスの提供も進めている。

 今回の共同研究では、こうした両者が保有する学術的知見や先端技術、アセットを掛け合わせ、発展させることにより、新型コロナウイルスの影響によるさまざまな社会変化を見据えた社会課題解決に取り組み、継続的な地域活性化につなげていく。

 具体的には、地球規模で物事の現状や違い、変化を把握することができ、また、高機能化しながらもコモディティ化しつつある宇宙IoTを積極的に活用して、システム×デザイン思考の考え方を用いた社会課題解決のための方法論の構築を行う。そして、それによる継続性のある社会課題解決を目指す。

 この目標に向けて、慶應SDMとNTT東日本は、複数の地域を対象に、新型コロナウイルスの影響による社会変化を見据えた地域の課題を明らかにし、システム×デザイン思考を用いたその課題の原因分析や関係者の把握、そして、解決のためのシナリオ策定をその地域の自治体や企業、教育機関などを連携して実施する。そのうえで、宇宙IoTによって効果が見込まれる社会課題のためのソーシャルビジネスのデザインを行い、持続的な地域活性化につなげる仕組みを構築していく。

 さらに、この共同研究では、NTT東日本が運用する高速・広帯域で、セキュアなネットワークを用いて、臨場感あふれる映像コミュニケーションなどを積極的に活用することにより、新型コロナウイルス禍後の社会でさらに拡大していくオンラインでの協調作業の推進にも寄与していく考え。