新型コロナウイルスの感染が拡大し、クラウドサービスの需要が伸びている。特に政府や自治体からの在宅勤務要請を受け、企業などからテレワークの引き合いが増えており、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)も「テレワークのニーズが高まっている」と実感している。同社が提供するサービスは、テレワークでどのように使えるのか。

「Amazon Chime」を使った記者説明会でプレゼンするAWSジャパンの瀧澤与一・本部長(右上)と
仰星監査法人の金子彰良・公認会計士

 「在宅勤務は、単純に仕事のロケーションが変わっただけだ」。4月23日にAWSジャパンがオンラインで開催した説明会。中堅監査法人である仰星監査法人のパートナーを務める金子彰良・公認会計士は、新型コロナウイルス対策で実施中の在宅勤務についてこう語った。

 仰星監査法人は、以前は拠点ごとにオンプレミスでITの環境を構築し、各職員が持ち運ぶノートPCに情報を入れて管理していた。扱う情報は機密性が高く、PCを紛失した場合、重大なインシデントになるリスクがあった。

 仰星監査法人は2015年からAWSの利用を始め、業務の遂行環境をAWS上に集約した。仮想デスクトップサービス「WorkSpaces」を利用し、接続する端末をシンクライアント仕様にすることで、以前と比べて「情報漏えいのリスクは軽減した」(金子会計士)という。

 金子会計士は「職員の端末にはデータが残らず、インターネットがあれば、いつでも、どこでも、業務上必要な書類にアクセスができる。顧客先と事務所の移動時間が削減できたほか、隙間時間を活用することも可能になり、業務の生産性が向上した」と効果を説明。早い段階からテレワーク環境が整っていたことで「在宅勤務にはスムーズに切り替えられた」と話す。

 AWSジャパンは、コールセンター向けの「Amazon Connect」やオンライン会議用の「Amazon Chime」など、テレワークを支援するサービスを展開し、条件や期間を定めて無料で提供している。23日には、パートナーが無償で提供しているサービス一覧をまとめたウェブサイト「日本おうえんプロジェクト」をオープンした。

 AWSジャパン技術統括本部レディネスソリューション本部の瀧澤与一・本部長/プリンシパルソリューションアーキテクトは「社会や顧客の環境が変わってきており、こうした変化に柔軟に対応できるのはAWSのメリット。利用を拡大していこうという顧客の声を日々受けているので、さまざまなサービスで応えていきたい」と語る。(齋藤秀平)