トラストバンク(川村憲一社長)が2019年9月より提供しているビジネスチャット「LoGoチャット」を導入する自治体が急増している。新型コロナウイルスの影響により自治体でもリモートワークへの対応やアナログ業務削減などが喫緊の課題として浮上する中、ふるさと納税サイトの運営を主力事業とする同社は、地域に根ざした全国のパートナーエコシステムを生かして拡販したい考えだ。

 LoGoチャットは、自治体専用のネットワーク「LGWAN(総合行政ネットワーク)」を活用することで自治体のセキュリティレベルに対応したビジネスチャット。メッセージングなどの基本的な機能に加え、全ての自治体がLGWANを通して活用できるサービス群「LGWAN-ASP」のサービスの一つとして提供することで、導入自治体同士でのコミュニケーション機能も実現した。

 LoGoチャットのユーザーである深谷市は、職員一人あたり1日平均11分の業務時間を削減できたとしている。また、他の自治体との交流が増えたことで、新型コロナウイルス対策などの課題の情報共有が促進されたことも大きなメリットだという。

 LoGoチャットの利用自治体数は2月28日時点で100自治体に達していた。しかし、3月に入ってからさらに増加し、4月13日には200自治体を突破した。新型コロナウイルスの感染拡大によってリモートワーク環境の整備に取り組んだり、住民からの問い合わせ増などに対応すべく業務効率化のためのIT投資を行う自治体が増えたことが要因になっている。

 自治体向けのビジネスチャットはこれまでも市場に存在していたものの、オンプレミスでの提供が中心で割高だったことや、自治体に対して販売網を広く構築できるベンダーがいなかったために普及は限定的だった。同社はふるさと納税事業を通じて作り上げた各自治体とのつながりを強みとしているほか、近年、自治体向けICT事業を立ち上げ、各地域のシステム開発会社など約15社で構成されたパートナーエコシステムを整備。今後もこれらのアセットを活用し、LoGoチャットなどの自治体向けソリューションを拡販していく。(銭 君毅)