パスコ(島村秀樹社長)は5月27日、地球観測衛星(人工衛星)の運用や衛星データを活用したサービス提供など衛星ビジネスの取り組みの一つとして、自治体による森林管理業務の支援サービスを6月に開始すると発表した。

異なる2つの時期の衛星写真をAIで解析し変化した場所を茶色で表示

 効率的で安定的な林業経営の基盤づくりを進めることを目的に、17年度に施行された改正森林法によって、森林所有者などに対し伐採後の造林の状況報告を自治体に届け出ることが義務付けられた。これにより自治体は、伐採の計画と実施後の書類照合や現地確認を行い適切な指導を行うこととなったが、時間と労力がかかる書類照合や現地確認は自治体職員の負荷を増大する業務となっていた。

 こうした背景からパスコは、森林の健全な育成と産業振興を進める自治体の業務負担の解消を目指し、森林の変化状況を的確に把握するための「人工衛星を活用した森林変化情報サービス」を6月に提供する。

 このサービスは、1年単位の契約でインターネット環境とウェブブラウザーさえあれば利用できる自治体向けのクラウドサービス。「年2回以上のAIによる森林変化情報の自動抽出とメール通知」「衛星画像を背景にした地図上での届出状況の一元管理」「衛星画像閲覧(現地へ立ち入らなくとも状況の把握が可能)」の3つのサービスを予定している。森林の変化抽出については、二時期の衛星画像から皆伐跡地・再造林地・崩壊地など一定規模の変化領域をAI判読技術により自動抽出する。

 なお、同サービスは、フランスの光学衛星「SPOT6/7」(1.5m分解能)でサービスを開始し、20年度に打ち上げ予定の先進光学衛星「ALOS-3(エイロススリー)」(80cm分解能:パスコ運用)も活用していく予定。