クラウディアン(ブライアン・バーンズ代表取締役)は、同社の主力製品であるオブジェクトストレージ「HyperStore」に関連するインフラ環境のための統合管理ツールとして、新製品「HyperIQ」をリリースした。石田徹・営業ダイレクターは「ストレージ環境のモニタリングを行う製品はたくさんあるが、HyperIQはそれらとは一線を画す。ユーザーがHyperStore関連インフラの運用でどんなアクションをとるべきかという洞察までを提供できることが差別化ポイントだ」とアピールする。

 HyperStoreはAWSの「Amazon S3」完全互換のオブジェクトストレージとして知られ、AzureやGoogle Cloud Platformとの間でポリシーに基づいてデータを自動転送する仕組みも備える。ユーザーが扱うデータ量の増大に伴い、その格納・活用にオブジェクトストレージが有用であるという評価が浸透してきたことに加え、マルチクラウド/ハイブリッドクラウドのトレンドも追い風となり、同社は近年、顧客基盤を急拡大している。一方で、さまざまな環境に分散したストレージを統合的に管理し、運用の負荷とコストを下げたいという新たな課題も顕在化。クラウディアンはその解決策としてHyperIQを開発したという。

 具体的な機能としては、クラウディアン製品に関連するインフラ全体を対象にヘルスチェックを毎月行うほか、柔軟にカスタマイズ可能なダッシュボードを備え、例えば、データセンター、ノード、サービスなど、さまざまな単位でインフラリソースの利用率をリアルタイムに表示することが可能だという。さらに、ハードウェアの障害を予測してメンテナンスの必要性を評価したり、パフォーマンスへの影響を回避するためのリソース増強などを示唆するアラート機能も備える。また、アップロード/ダウンロードやS3など外部クラウドサービスの各種APIの使用状況など、ユーザーのアクティビティを詳細に分析してセキュリティポリシーやコンプライアンスポリシーを適用する。

 HyperIQには二つのバージョンがあり、高度な分析機能を備える「HyperIQ Enterprise」は有償だが、スタンダード版の「HyperIQ Basic」はHyperStoreユーザーであれば無償で利用できる。(本多和幸)