ニュース
ITbook 「Smart Tool」でレガシー刷新 クラウド上に一部公開、間接販売本格化へ
2021/05/20 09:00
週刊BCN 2021年05月17日vol.1874掲載
ITbookは、メインフレーム時代の古いソースコードの可読性を高めたり、ロジックを可視化する分析技術に長けたSIerで、こうした自社の技術を集約するかたちでSmart Toolを今年4月に製品化。ITbookによる直販で、レガシーシステムを多く抱える金融機関や鉄道会社などで採用が決まっているという。だが、「Smart Toolを使いこなすためのノウハウが必要」(長谷川峰夫執行役員)なことから、クラウド上で一部機能を公開し、関心をもって活用してくれる技術者を募ったり、間接販売のビジネスパートナーとしてSmart Tool活用ビジネスに参画してくれるITベンダーやSIerを増やしていく。
クラウド上で賛同する技術者を増やしていく活動を担当する胡瀚林・民間1グループマネージャーは「多くの技術者に使ってもらえるよう使い勝手の改良にも取り組んでいく」と話す。顧客営業を担当する中田亮介・民間1グループマネージャーは「ユーザーが認識するレガシーシステムの内容と、Smart Toolで可視化した実際の内容が異なることが多い」と指摘。システム内容を正確に把握する技術者がすでに不在になった状態で稼働しているレガシーシステムが多数残っていることが課題であるとともに、ビジネスチャンスでもあると見る。
また、過去にソースコードを切り貼りしながら改修を繰り返しているうちに、いつの間にかソースコードが必要以上に肥大化しているケースでは、「Smart Toolを使うことで無駄なコードを削減し、レガシーマイグレーションをしやすくできる」(田邉真梨子・民間1グループ主任)と話す。ITbookでは、向こう3年間でSmart Tool関連の累計売上高80~100億円を目指す。(安藤章司)
- 1