シスコシステムズは4月11日、クラウド管理型ネットワーク製品「Cisco Meraki(Meraki)」の製品戦略について記者会見を開催した。ネットワーク化されたセンサーを設置し、オフィス内の機器の稼働状況やツールの使用状況を把握できるほか、環境モニタリングで重要インフラを保護できる「スマートスペース」向けの新製品を発表した。
山移雄悟 Cisco Meraki ジャパンカントリーリード
会見冒頭で山移雄悟・Cisco Meraki ジャパンカントリーリードがMerakiの近況を解説。現在、グローバルでは63万社以上の顧客がおり、1000万台以上のMerakiの端末が稼働、1日当たり1億1500万以上のデバイスが接続されているとした。国内ビジネスも好調に推移しており、2019年~21年の売上高の年平均成長率は58%増、3年間で新規顧客は1万社を超えたという。
現在、ハイブリットワークとスマートスペースでのカスタマーエクスペリエンスの向上に注力しており、製品ポートフォリオの拡充やWi-Fi6Eへの対応といったテクノロジーの強化を図っていると説明した。
新製品としてMerakiのアクセスポイントのフラグシップモデルとなる「Cisco Meraki MR57(MR57)」とエアークオリティセンサー「Cisco Meraki MT14(MT14)」、スマートオートメーションボタン「Cisco Meraki MT30(MT30)」を発売した。
MR57は、6GHz帯、5GHz帯、2.4GHz帯に対応。国内では規制により6GHz帯の利用はできないものの、デュアル5GHzの利用が可能だ。加えて、BLE(Bluetooth Low Energy)とUSBポートを搭載し、IoTでの利用にも対応するという。
MT14はTVOC(総揮発性有機化合物)やPM2.5をモニタリングしアラートする機能や温度、湿度、騒音を監視する機能を提供。MT30は、ボタンを押すだけで、「設備が故障した際のITヘルプデスクチケットの作成」「照明オフで省エネ」といった事前にクラウド上で設定したタスクを自動的に実行できるとした。
(岩田晃久)