「ビジネスアジリティ」に関する戦略では、創業期からNutanixの価値として重視している「Freedom of Choice(選択の自由)」をさらに拡大するべく、ハイブリッドマルチクラウド製品のポートフォリオを強化する。金古社長は「7月に実施した顧客調査で、Nutanixを活用したワークロードが拡大していることが分かった。性能を重視する用途でも選択されるようになり、既存ビジネスと新規ビジネスを同一プラットフォームで稼働させることが可能になった」とコメントし、VDIや仮想サーバー基盤だけでなく、データベース、データ分析などにも同社製品が活用されるようになっていることを紹介した。
「ハイブリッドマルチクラウド化」に関する戦略では、製品テクノロジーと、クラウド化のプロセスを支援するサービスを軸に、パブリッククラウドへの迅速かつコストとリスクを抑えた移行の実現を目指す。製品テクノロジーでは、プライベースクラウドを含む複数のクラウドを単一の基盤として利用できる「Nutanix Cloud Clusters(NC2)」を活用した、「Direct to Cloud」のユースケースを増やしていく。金古社長によると、レガシーインフラをクラウドへ移行する場合、NC2を利用すると通常時と比較して、最大50%のコスト抑制と60%の移行期間短縮が可能になるという。
「パートナーエコシステムの拡充」に関する戦略では、ハードウェアプラットフォームだけでなく、システムインテグレーターやクラウドインテグレーターパートナーとの協業を積極的に推進していく。発表会ではその一例として、クラウドインテグレーターのアイレットとの認定リセラー契約を紹介。NC2 on AWSを活用したハイブリッドクラウド環境の構築支援で協業していく。また、アイレットのパートナー制度「cloudpackアライアンスパートナー」にNutanixも参加することで関係強化を図る。アイレットの後藤和貴・執行役員は「官公庁や自治体などのパブリックセクターはクラウド利用に多くの課題を抱えている。Nutanixと密に連携することでスムーズなクラウド導入を支援していきたい」と意気込みを語った。