レノボ・ジャパンは5月30日、2023年度の事業戦略説明会を開き、法人向け事業の注力領域やパートナー戦略について発表した。三つの注力事業やパートナープログラムを通じて、顧客やパートナーとの伴走体制を強化する。

　注力事業は「カスタマーサクセスへのコミット」「新たなコンピューティング活用領域」「デジタル格差の解消」の三つ。カスタマーサクセスへのコミットについては、コンピューティングを単に顧客に届けるだけでなく、実際に技術をどのように使ってもらうかが顧客の成功にとって非常に重要なポイントになるとし、販売までで終わっていた従来に対して、今後は導入までのサポートに踏み込んでいくとした。また、新たなコンピューティング活用領域においては、PCやタブレットだけでなく、ウェラブル端末などを含めて製品のポートフォリオを増やし、顧客の幅広いニーズに対応していく考えだ。


　同社は、情報データ活用の分野において、日本のIT化は世界の中で周回遅れになってきていると指摘する。デジタル格差を解消するため、地方の企業や大企業以外への提案を進める。

　パートナープログラムについては、連携活動を深めることが重要だとした上で、パートナーに対するトレーニングの実施やナレッジの共有を強化するとした。これにより、同社とパートナーの双方の成長を目指す。

　同社の檜山太郎社長は「（レノボの持つ）技術力を、パートナーと一緒にエンドユーザーに伝え、また導入していき、ユーザーの効率を上げていくことによって日本のIT産業界を盛り上げていきたい。技術力は非常に重要になるため、投資は継続していく」と述べた。
（大向琴音）