米Red Hat(レッドハット)は、業績が順調に伸びている日本市場でのさらなる成長に向けて、ISVとの協業を進めている。各ISVパートナーの製品に同社の技術を組み込んだかたちでの拡販を目指す。パートナーエコシステムサクセス担当のステファニー・チラス・シニアバイスプレジデントは、生成AIの広がりで日本でのビジネスチャンスは大きくなるとして、「パートナーが、顧客に支持される差別化したソリューションを提案できるよう、プラットフォームで支援していく」との考えを示した。
ステファニー・チラス シニア バイスプレジデント
同社がパートナーエコシステムを重視する理由として、チラスシニアバイスプレジデントは、「当社はオープンハイブリッドクラウドというプラットフォームを提供しており、さまざまなパートナーが価値を持ち寄ることで、顧客の課題を解決することができる」と説明。柔軟性、俊敏性、アジリティといった価値をエコシステムを通じて提供していくと説明した。AI分野については、「OpenShift AI」や「Ansible」によって顧客がAIを活用できるかたちを実現したいとした。
米国ではISVパートナーが同社の認証済みアプリをコンテナ基盤「OpenShift」上に構築している例があり、エコシステムの中で重要な位置づけになっていると説明。ISVとの協業は日本法人とも連携して動いているとした。
チラスシニアバイスプレジデントは、日本市場について「重要な市場で、企業の成長に合わせて、パートナーと一緒に適切な技術を提供できている」と述べ、日本での成長に手応えを感じているとした。
国内でのISVとの協業について、日本法人の常務執行役員の三木雄平・パートナーエコシステム事業本部長は「先行するグローバルでの事例を日本でも展開しながら、国内のISVパートナーも探していきたい」との意向を示した。
(堀 茜)