レッドハットは、Kubernetesをベースとしたコンテナ管理製品「OpenShift」の普及を促進するため、国内におけるパートナー戦略を強化している。コンテナ技術の導入を加速するためトレーニングプログラムの拡充を図ったほか、ユーザー企業のビジネス変革や基幹システム向けのインフラ構築支援といった領域で、国内の大手パートナーとの戦略的な協業を推進している。
アジア太平洋地域でパートナー戦略を統括するアンドリュー・ハブグッド・バイスプレジデントは「レッドハットの収益の大部分はパートナー経由によるものだ」と述べ、ユーザー企業におけるコンテナ技術の導入推進には、パートナーによるOpenShiftの取り扱いの拡大が不可欠との見方を示す。OpenShiftのビジネスにコミットするパートナーには、通常有償のトレーニングプログラムを無償で提供するほか、パートナー同士のマッチングを通じた連携ソリューション開発の支援などを行っているという。
アンドリュー・ハブグッド・バイスプレジデント(左)と
三木雄平・常務執行役員
日本市場においては、22年3月に富士通との協業を発表し、レッドハットがアジャイル開発やビジネス変革の知見を提供し、富士通がシステム実装の役割を担うパートナーシップを発表した。また同年9月にはNECとの間で、基幹システムのモダナイゼーションでのOpenShiftの活用に向けたグローバルでの協業拡大を表明している。
レッドハットでパートナーエコシステム事業本部長を務める三木雄平・常務執行役員は「『レッドハットの技術を用いればITインフラやビジネスの革新ができる』という認識を広げていくためのイネーブルメントに注力していく」と説明し、国内のパートナー各社が付加価値創出のための“武器”としてOpenShiftを活用できるよう支援活動を強化していく考えを示した。
(日高 彰)