マイクロストラテジー・ジャパンは10月20日、生成AIを活用した新機能群「MicroStrategy AI」を同社のBIプラットフォームに搭載し、国内市場でも提供することを発表した。専門的な開発スキルを持たないユーザーでも、自然言語による対話形式でデータ分析が可能となる。
新機能の一つ「Autoダッシュボード」では、AIがユーザー企業のデータを解析してダッシュボードを自動作成するので、従来手動で行っていた分析項目の指定や画面設計などが不要になる。さらに、「地図を使った都道府県別の売り上げダッシュボードを作って」といった任意の指示を日本語で加え、ダッシュボードをカスタマイズすることができる。「なぜ大阪府の売り上げが高いの?」といった問いに対し、分析結果を文章で回答する「Autoアンサー」機能なども提供する。
米Micro Strategy サウラブ・アバヤンカール 最高製品責任者
米国本社で最高製品責任者を務めるサウラブ・アバヤンカール・エグゼクティブバイスプレジデントは、「AIには情報を作り上げてしまうという問題がある」と指摘し、AIの導入にあたっては信頼性が重要になると強調。正確なデータを持つBIと推論能力やユーザビリティに優れるAIは補完的関係にあり、同社はそれらを統合することでデータ分析をより身近なものにしていくとした。
マイクロストラテジー・ジャパン 三ッ谷直晃 カントリーマネージャー
各新機能は、今年提供を開始した新製品「MicroStrategy ONE」で利用可能となる。ユーザー向けには同社のエンジニアが導入・活用を30日間支援する「スターターキット」を提供する。日本法人の三ッ谷直晃・カントリーマネージャーは、「国内の初期ユーザー数社については当社が前面に立って対応するが、パートナーからもAIを扱いたいという声を多く聞いている」と述べ、AI搭載製品の本格普及期に向けてパートナー向けのトレーニングも強化していく方針を示した。
(日高 彰)