富士通、東京海上レジリエンス、東京海上日動火災保険は1月25日、サプライチェーンにおける自然災害リスクの評価や対策立案と、災害時の物流網分断の回避に必要な追加費用の補償を組み合わせたサービス「Fujitsu Supply Chain Risk Visualization Service(SCRV)」の提供を開始した。リスク把握と被害抑止をワンストップで実現し、顧客のレジリエントなサプライチェーン構築を支援する。
SCRVは、顧客やその先の取引先の拠点、生産品、調達品といった供給網を可視化した上で、拠点情報とハザードマップを地図上で重ね合わせる機能などで災害リスクを想定。評価に基づいて、持続可能なサプライチェーンの構築やリスク対策などの発案をサポートする。
新美 弘 シニアマネージャー
災害時には、被災の可能性がある場合に自動でアラートメールを発出する。また、被災情報を入力することで、情報収集や被害の確認が効率化でき、影響を最小限に抑えるための代替先の確保や、早期出荷・迂回輸送などの対策を迅速に行える。
サービスには東京海上日動による保険が付帯され、一定の条件を満たした場合、早期出荷や迂回にかかる追加費用への補償が受けられる。現時点で警戒レベル4以上の浸水と外水氾濫を補償対象として想定している。富士通のクロスインダストリーソリューション事業本部Sustainable Manufacturing Sustainable Transformation事業部の新美弘・シニアマネージャーは「サービスの提供だけでなく、有事に費用面の保証まで一気通貫で提供するところが特徴」と述べた。
富士通による直販のほか、東京海上レジリエンスが販売パートナーとして販売する。2025年度に導入企業数90社を目指す。
(大向琴音)