日本HPは3月27日、記者説明会を開き、法人向けノートPC「HP EliteBookシリーズ」と、モバイルワークステーション「HP ZBookシリーズ」に計11機種を追加し、ラインアップを拡充したと発表した。いずれもAIテクノロジーを内蔵し、性能を向上させたことで高いユーザー体験を提供する。AIをローカルで安全に利用するためにセキュリティー面も強化した。
HP EliteBookシリーズは新たに6機種をリリース。AIによるタスク処理のパフォーマンスを向上するNPUを搭載したプロセッサーの「Intel Core Ultra」、または「AMD Ryzen 8000」を搭載する。AIを活用してデバイスの温度やパフォーマンスなどをワークフローに合わせて最適化する「HP Smart Sense」も備え、新たに開発したターボファンと組み合わせて静音性も向上した。キーボードには「Microsoft Copilotキー」を配置し、ワンタッチでAIアシスタント機能「Copilot in Windows」を呼び出せる。
松浦 徹 執行役員
モバイルワークステーションのHP ZBookシリーズには5機種を追加。Intel Core Ultraと米NVIDIA(エヌビディア)のGPUを搭載し、機種ごとに3DモデリングやAIを活用したコンテンツ作成の高速処理などが可能だ。
セキュリティー面も強化。同社の法人向けPCのセキュリティー基盤である「HP Endpoint Security Controller」のチップを刷新し、将来的に予想される量子コンピューティングを利用した攻撃の脅威からファームウェアを保護する仕組みを構築した。
執行役員の松浦徹・パーソナルシステムズ事業本部本部長は「法人向けPCでは、ハイブリッドワークやAI活用に対応するために、これまで以上にデータの保護が重要だ。(ハードウェアとして3~5年ほどの買い替えサイクルが存在するため)、将来の脅威への対応を見据えたPCを提供していく」と意気込んだ。
(大畑直悠)