フリーと三井住友海上火災保険は4月25日、保険商品の販売で業務提携を発表した。2024年中に統合型保険プラットフォーム「freee保険セレクト」を提供する予定で、Web上で企業や従業員が加入できる保険・補償商品の申し込みや契約内容、加入状況の管理ができるようになる。中小企業を中心に、経営や事業に関するリスク対策を支援する。
freee保険セレクトには▽オンラインでの保険商品の検索や申し込みが可能▽大企業並みの補償制度の導入をサポート▽ニーズに応じた商品選択が可能▽フリーのプロダクトとの連携―の四つの特徴がある。
フリー 土井啓夢 保険事業責任者
特に、会計、人事労務、支出管理、販売管理などの各プロダクトとの連携によって、将来的には、業種や職種、個人ごとのニーズに応じた補償商品の推奨や、保険料の支払いや保険金の受け取りなどの経理処理の自動化を実現する。従業員が加入している保険・補償商品の情報を基に、給与からの天引き額の計算や年末調整時の保険料控除の自動処理も可能となる見通しだ。
サービス対象は、中小企業350万社、個人事業主200万人。フリーの土井啓夢・保険事業責任者は「中小企業では(保険や補償に関して)対策しきれていない部分が多いと考えている」と説明した。
まずリリース段階では企業総合賠償責任保険、個人向け海外旅行保険、個人向けゴルファー保険、個人向け自転車保険、個人向け自動車保険の五つの保険商品をfreee保険セレクトに掲載する予定。
今後は小規模事業者向けの総合賠償責任保険やオンライン保険相談サービスなど、商品を順次拡充する方針だ。
土井保険事業責任者は「(保険に関する)さまざまな商品を、当社のプロダクトとつながった統合型保険プラットフォームとして利用していただくことで、業務負担の軽減や企業のリスクへの対策がより簡単になる」と語った。
(大向琴音)